延安路BRT「71路」に乗ってみよう!

外灘が始発の上海横断ライン! 安く快適に移動できる上海初のBRTを乗りこなそう。

こんにちは、上海ナビです。
2017年2月、上海市内に新しい街歩きの足が登場しました。その名も「延安路中運量公交系統」の「71路」。わかりやすく言うと、「BRT(バス・ラピッド・トランジット)の71番」です。このBRT、バンコクやソウルではお馴染みだそうですが、上海では今回が初開通。海外旅行慣れしている方にはお馴染みの存在かもしれませんね。ということで今回は、上海版BRTの乗り方、使い方を徹底的に調べてきました!

延安路BRT「71路」基礎知識

延安路の高架下をメインに、専用レーン(赤い部分)を走る路線バスです

延安路の高架下をメインに、専用レーン(赤い部分)を走る路線バスです

そもそもBRTとは?
都市によって少しずつ概念は違うようですが、共通点はバス専用車線を走るということ。バス停よりもしっかりした停車駅があることも特徴です。一般的なバスやタクシーと比べると、渋滞がないこと、電動なのでエコであること、ほとんどの乗り場が高架下なので雨の日の乗降車時に濡れないことが利点。地下鉄と比べると、運賃の安さ、車窓の風景を楽しめることなどが利点でしょうか。ただし信号待ちのロスがあります
各駅に設置されているルート付き地図。見やすいです

各駅に設置されているルート付き地図。見やすいです

初開通の一本目の路線なのに、なぜ「71路」?
BRTの開通に向けて、一般的な路線バス22本が廃止、路線短縮などの調整を行なったそう。そのなかで元のルートに近かった従来の「71路」の路線名が採用されたようです。路線は上海市街地を東西に延びる「延安東路〜延安西路」に沿って設置されています。主な停車駅は後ほどご紹介します。
3〜5分置きに走ってます。次のバスが来るまでの目安の時間は各駅のパネルに表示されます

3〜5分置きに走ってます。次のバスが来るまでの目安の時間は各駅のパネルに表示されます

運行時間、本数、運賃
駅によって前後しますが、運行時間は6:00〜23:00前後。3〜5分に1本の間隔で走っています。バス停に2〜3台が一度に来ているときもあって、いつ行ってもすぐ乗れる感じ。運賃は一律2元です。ただしけっこう利用率が高く、平日昼間でも途中から乗ると座れないことが多いのが欠点かも。
そのほかの交通機関との違いは、以下の記事で見比べてみて下さい。

乗り方/降り方

路線バスとはちょっと違うBRT。まずは乗り方を写真で詳しく。
歩道橋から中央分離帯に下りるタイプの「華山路」駅

歩道橋から中央分離帯に下りるタイプの「華山路」駅

駅を探す
「71路」は延安路に沿って延びているので、延安路(延安東路、延安中路、延安西路)を歩いていれば必ず駅が見つかります。駅の間隔は徒歩10〜15分程度で、中央分離帯に設置されています。場所によって歩道橋で中央分離帯に下りる駅、横断歩道で行く駅があります。
高架がないエリアの駅はこんな感じ。横断歩道で中央分離帯に行きます

高架がないエリアの駅はこんな感じ。横断歩道で中央分離帯に行きます

バス停なのに全駅に二重扉が!

バス停なのに全駅に二重扉が!

ベンチやゴミ箱のデザインもスタイリッシュ

ベンチやゴミ箱のデザインもスタイリッシュ

区間車を見分ける
「71路」は、始発駅から終点まで行くバスと、「区間車」という途中まで行くバス(東側の終点が「黄陂北路」)の二つがあります。見分け方は前方の表示と、蛇腹が付いている長いバスか普通のバスか。旅行者の皆さんは、「区間車は蛇腹なし」「区間車は外灘に行かない」と覚えておきましょう。
こちらが区間車。外灘まで行きません(終点は黄陂北路)。蛇腹がなく、フロントガラス上に「区間・黄陂南北路」の表示

こちらが区間車。外灘まで行きません(終点は黄陂北路)。蛇腹がなく、フロントガラス上に「区間・黄陂南北路」の表示

区間車ではないバスは蛇腹が付いています。ビギナーは必ず蛇腹付きに乗るようにしましょう

区間車ではないバスは蛇腹が付いています。ビギナーは必ず蛇腹付きに乗るようにしましょう

バスに乗る
行き先、方向を確かめてバスを待ちます。乗るときは上向き矢印の二重ドアから乗ります。
上向き矢印が印字された二重扉から乗車します 上向き矢印が印字された二重扉から乗車します

上向き矢印が印字された二重扉から乗車します

乗るとすぐ左に料金箱。乗車時に支払います

乗るとすぐ左に料金箱。乗車時に支払います

運賃を支払う
乗車口のすぐ左手に料金箱と交通カード用のタッチパネルがあります。交通カードは上の「请刷卡」と書いてある青い部分にタッチ。コインの場合は「硬币」と書いてある部分、紙幣は「纸币口」に一枚ずつ入れます。釣り銭は出ません。また、車内では両替ができません。現金で乗る場合は1元硬貨を多めに準備しておきましょう。
交通カードはこの青い部分にタッチ。「ピッ」という音がします

交通カードはこの青い部分にタッチ。「ピッ」という音がします

コインは左上、紙幣は右の専用投入口から。左下はコインの返却口です

コインは左上、紙幣は右の専用投入口から。左下はコインの返却口です

※乗車には交通カードが便利です。入手法は以下の記事で。
平日のお昼前ごろはこんな混み具合

平日のお昼前ごろはこんな混み具合

車内の様子
車内はこんな感じ。一般的なバスと違って乗り場とステップがフラットなので、車椅子やベビーカーでの乗り降りもラクラク。高齢者や妊婦さん、小さな子ども連れの人に席を譲るマナーも日本より定着しています。
座席はこんな感じ

座席はこんな感じ

黄色い椅子は優先席です

黄色い椅子は優先席です

広い車椅子スペース

広い車椅子スペース

ステップと乗り場の高さがフラットなので、

ステップと乗り場の高さがフラットなので、

ベビーカーもラクラク。上海では畳まなくても迷惑がられません♪

ベビーカーもラクラク。上海では畳まなくても迷惑がられません♪

蛇腹部分の内部はこんな感じ

蛇腹部分の内部はこんな感じ

料金箱のないドアから下ります

料金箱のないドアから下ります

下車する
日本の路線バスと異なり、下りるブザーはありません(下りる人がいなくてもすべての駅に停まります)。目的地に近づいたら、下車用ドア付近に移動を(料金箱などが設置されていないドアから下ります)。到着したらそのまま下ります。すべて先払いなので、もう一度カードをタッチしたり、切符を見せたりする必要はありません。
以上が基本の乗り方。カンタンですね♪ 上海の路線バスは2017年現在ワンマンが主流ですが、BRTには女性の車掌さんがいます。こちらも従来のバスの車掌のイメージを覆す親切なサービスが話題。お年寄りや小さな子ども連れにも気を配ってくれますし、目的地でどのバスに乗り換えればいいかなどの相談にも乗ってくれます。

地下鉄よりも「71路」が近い! 沿線の主要お勧めスポット

旅行者の皆さんに「71路」の乗りこなしていただきたい理由は、地下鉄よりも行きやすいスポットがたくさんあること。特に「外灘」は、上海を代表する観光地でありながら最寄り駅からはけっこう離れています。でも、「71路」に乗れば終点を下りるとあの風景が! ということで、駅ごとに地下鉄の駅より近い主なお勧めスポットをまとめてみました。沿線には主要ホテルもたくさんあります♪
1、延安東路外灘站
2、河南中路站
3、西蔵中路站 
4、黄陂北路站 ※区間車終点は「上海博物館」正面に駅があります。
5、成都北路站
6、茂名北路站
7、上海展覧中心站
8、常徳路站
9、華山路站
10、鎮寧路站
11、江蘇路站
12、番禺路站
13、定西路站
14、凱旋路站
15、婁山関路站
16、水城路站
17、虹許路站
18、虹梅路站
19、剣河路站
20、虹井路站 ※この駅以降は開発中のエリア。新スポットができ次第追加します。
21、外環路站
22、航東路站
23、航新路站
24、呉宝路站

※飛行機好きはぜひ下車を。頭上を着陸間近のジェット機が通過して行くエリアに駅があります。駅のすぐ北側には虹橋国際空港の滑走路が! 何にもないけど、ナビお勧めの駅です。
呉宝路駅のすぐ上を着陸間近の飛行機が飛んで行きます 呉宝路駅のすぐ上を着陸間近の飛行機が飛んで行きます

呉宝路駅のすぐ上を着陸間近の飛行機が飛んで行きます

終点のバスターミナルの様子

終点のバスターミナルの様子

25、申昆路枢紐站
※同じターミナルから「朱家角」行きの「沪朱専線」(終点が朱家角)と、青浦区中心地行きの「沪青盈専線」が出ています(「青安路医院路」のバス停で下りると名園「曲水園」に行けます)。乗り継いで小旅行気分を味わうのもお勧め。
朱家角行きのバス

朱家角行きのバス

青浦区中心地行きのバス

青浦区中心地行きのバス


いかがでしたか? 次回の旅行や出張で利用するホテルを沿線内に見つけた方も多いのではないでしょうか。2〜3駅の距離をちょこっと移動するなら、地下鉄のように階段を下りたり改札を通ったりせずに、ささっと乗れるBRTはとてもスムーズで快適です。ぜひ皆さんもBRT「71路」を使いこなして、自由でアクティブな上海旅行を楽しんで下さい。
以上、上海ナビがお伝えしました。

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2017-04-06

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