看板ナシ!? エントランスにカギ!? 上海の街角に潜む隠れ家レストラン&カフェを大公開!
こんにちは、上海ナビです。
「隠れ家」ってなんだかいい響きですよね。自分だけの居場所にするのはもちろんだけど、同行者に「なんでこんなお店を知ってるの!?」と驚かれたいという心理もあるのかも。上海にも、看板を出していないお店、探すのが難しいお店がたくさんあります。商売の街というイメージで、派手なネオンの看板ばかりという印象を持っていた方は意外に思うのではないでしょうか。旅行中はぜひ隠れ家レストランを利用して、上海のもう一つの顔を知って帰って下さい。
上海の隠れ家攻略法
手始めに人気カフェ「The Nest」を探しに出発!
<住所の探し方>上海の住所は日本に比べて探しやすいと思います。特徴のない住宅街の奥でも、冷静に住所番号を見て進めば地図なしでも必ずたどり着けます。まずは道路標識の読み方をおさらいしましょう。ナビお勧めの隠れ家カフェの一つ「The Nest」を例に、お店の探し方を解説します。住所は「上海市巨鹿路786弄66号」です。
住所を元にした隠れ家の探し方、マスターできたでしょうか? それでは早速、とっておきの隠れ家をご紹介していきたいと思います。各店の詳しい位置は、それぞれリンクしたお店のスポット情報の地図をご覧下さい。
秘密のダイニング編
「看板も出ていなくて広告も見たことがないけれど有名」なレストランをリストアップしてみました。初上海旅行の方にも分かるよう行き方、入店法も解説しますが、相手は隠れ家です。「お腹空かせて行ったのにお店が見つからなかった!」なんてこともあるかも。ぜひ、付近の第二希望のお店も検索してからお出かけ下さい。
こんな外観です!
蛍七人間上海でいちばん有名な隠れ家レストランはここかも! コンクリート打ちっぱなしの倉庫のような外観が特徴的な創作中華のお店です。入り口は右の写真のような感じ。お店だと知らなければ絶対に立ち入らないですよね〜。もちろん外側に看板はありません。
方法を知らないとお店に入れません
入り口の階段を上ると、丸い穴が9個空いた壁にぶつかります。ドアはありません。この9個の穴のどれかに手を入れると、センサーで左手のドアが開くシステムになっているんです。さあ、開くかどうかやってみましょう〜(位置は毎回変わります)。かなり斬新でびっくりな入店法ですが、こちらのお店は上海では老舗の超人気店。地元の人ならほぼ誰もが知っている入店システムです。
バーカウンターのある中華料理店
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ヘルシーな創作中華が人気
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岳陽路にある「穹六人間」は系列店(こちらは入り口横のオブジェに手を入れてドアを開けます)。「蛍七人間」と同じくらい遊び心満点の隠れ家です。同様に看板は出ていません。また、「蛍七人間」の向かって左手にある創作和食のお店「新都里」も系列店です。
この書店の中にあります。夕方、書店の閉店以降は裏口から入店
Bouquet予想外の場所にある人気レストランといえばここ。洋書やおしゃれな画集を扱うセレクト書店ではなく、そこら辺の学生が参考書を買いにくるようなローカル本屋さん「新華書店」の裏口から入るワインダイニングです。行き方はこんな感じ。
書店の裏にまわり、この入り口を入ると、
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駐車場の奥に専用エレベーターのある入り口と看板があります
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本格的な創作料理にびっくり
本屋さんの中のレストランというと、サンドイッチとか、あってもパスタくらいの軽食屋さんだとお思いでしょう。が、こちらは想像以上の本格派。薄焼き生地に甘味噌と香菜をたっぷりのせた北京ダックピザは必食です。ビーフシチュー、カルパッチョ、フォアグラムースなど、ワインと合わせたいアラカルトも多数。東南アジア風のプレート料理もあったりします。もちろん、書店めぐりの合間にコーヒーだけで利用するのもOKとのこと。
もちろん看板はありません
Palaceクリーム系の濃厚パスタが密かな人気の隠れ家カフェ。道路沿いには看板がなく、がっちりカギがかかったドアがあるのみ。住所番号のみ確認できるので、そのドアのチャイムを押して入ります。冒頭でご紹介した「The Nest」の姉妹店でもあるこちら。「女子が好きな味」を研究しまくったようなメニューが目白押しで、いつ行っても上海人女子でいっぱいです。チョコ系スイーツ、アボカドシェイクなども好評なので、カフェとして利用するのもお勧め。
外観がとにかく地味
南麓・浙里上海を代表する観光地でありながら意外と隠れ家店が多い外灘エリア。こちらの「南麓・浙里」は、奥まった場所にあるわけでもなく、ドアにカギもかかっていませんが、旅行者なら見落としてしまう地味な外観がポイント。そのためか、観光エリアにあるのに席を埋めている常連さんのほとんどが上海人です。浙江省、江蘇省の伝統的な手法を取り入れた上海料理が地元のグルメにも大ウケ中。タクシーの車窓からだと見落とすので、歩いてお店探しをしましょう。
少人数で利用できる中華のお店は貴重
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伝統的なメニューがいっぱい
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真珠の「TASAKI」が入るビル。なかにレストランがあるようには見えません
LIGHT&SALT外灘界隈の隠れ家をもう一軒。「女青年会大楼」という、おしゃれな隠れ家はありそうにない名前の古いビルの6階にひっそり隠れています。書店併設のレストランバーというユニークなコンセプトも隠れ家的。夜はお酒を飲む人たちで騒がしくなってしまうので、静かに過ごすなら平日のランチかアフタヌーンティーの時間帯に訪れるのがお勧めです。洋中折衷のおしゃれで上品なメニューが揃っています。
写真の真ん中にある細い路地を入ります
博多新記ここまで、少人数で行きたい静かでやや上品なお店をご紹介してきました(隠れ家といえばそんな感じですよね)。でも、大人数でにぎやかに庶民派料理を食べられる隠れ家もあるんです。それがここ、広東料理店「博多新記」の復興中路店。淮海中路の大型モール「iapm」の南側にある古い路地を入った場所にあります。夜は入るのを躊躇してしまいそうな暗い路地ですが、お店に入れば明るくてにぎやか! 大人数で旅行するという方にぜひお勧めの隠れ家です。味も日本人好み♪
入り口に矢印と店名。でも、真っ暗で奥にお店があるとは思えません
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そのまま進むと看板発見! 外観からは想像できない広さ、明るさ、にぎやかさに驚くハズ
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こもりたい日のひっそりカフェ編
せっかくの旅行なのだから、街歩き中のひと休みに使うならチェーン系カフェよりも上海らしい個人経営のカフェに立ち寄りたいもの。オーナーの顔が見える、手作り感満点でセンス抜群の隠れ家カフェを探してみました。
この住宅地の門を入ります
澄園文化財住宅の敷地内の奥の奥に位置するカフェです。ナビが訪れた日はこのお店で飼われているらしき猫が入り口で待っていてくれました。入り口は古い木戸(閉まっている場合はチャイムを押します)。知らなければ100%入らない場所ですよね〜。発見したときはドキドキしました。ナビ的に教えたくなかったお店No.1です。とにかく静かでBGMは野鳥のさえずりのみ。上海の異空間です。
手作り感満点のメニュー
店内にはアンティーク家具とていねいに生けられた花々、高級食器が並ぶ飾り棚、書架が。資産家の老婦人の邸宅に招かれたような、そんな雰囲気です。素朴な手作りケーキ(特にブルーベリーチーズケーキが絶品)とコーヒーも本格派。ユニークなのは、食事メニューのワンタンとサンドイッチが予約制のこと。二種類ある手作りワンタンが人気のようです。ナビもまだ食べていないので、次回は予約してから来ようかな。
このオフィスビル入り口を入ります
Seesaw Coffee「スターバックスに負けないコーヒー」を目指す若いカフェオーナーが増えている上海。そんななかで頭一つ抜けているのがこちらのお店です。デザイン系オフィスビルの敷地内にあって通りからは見えないのですが、このオフィスで働く人より外からくる人のほうが多いという人気ぶり。こんな場所にあります。
「部外者が入って大丈夫?」と思いつつ進むと、
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右手、隙き間みたいなところにお店発見
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味に定評があります
自家焙煎にこだわるこちらのコーヒーは、ハンドドリップ(ケニア、エチオピア、雲南など選べます)とエスプレッソベースの2種類。今回ナビはカプチーノを頼んでみました。きりっとした後味と線がシャープなラテアートがプロっぽい! 女性バリスタが頑張っています。平日はノートパソコンを持ち込んで仕事をする在住外国人のビジネスマンが多いので、にぎやかなカフェが多い上海では貴重な静かさ。旅の合間の読書や休憩にいかがでしょう。
こちらのカフェも文化財住宅街内のお店。この門を入ります
a room文化財住宅のなかにひっそり佇むアンティークカフェです。入り口は閉まっているので、入るときはチャイムを押して開けてもらいます。小さな庭付きのカフェスペースには、旅行が趣味だというオーナー夫妻が各国で買ってきたアンティーク雑貨がいっぱい。一角には、もう目が見えないという老犬・ヘミングウェイが寝ています。お勧めは紅茶のムース。休日は混み合うのでぜひ平日の午後に出かけてみてください。
ここも住所番号だけが頼りのお店
1984Book Store看板のない黒い鉄の扉が目印。チャイムを押して開けてもらいます。セレクト書店を併設するブックカフェで、上海とは思えない図書室のような静けさが魅力です(友達とのおしゃべり目的での利用はお勧めできません)。店内には猫が数匹いますが、お客さんも猫もお互い干渉し合わない感じ。とにかく静かに過ごせるので、ナビもたまにパソコンを持って仕事をしに行っています。観光地の喧噪に疲れたときの避難場所としてご利用を。
この住宅街入り口を入ります
MIAO 烏 CLUB奥行きの深い、古い住宅地が多い天平路。その奥の奥に位置する「猫屋敷」的カフェです。家具デザインをなりわいにしている地元女子3人で経営しているお店で、人なつこい雑種の猫たちとのんびり過ごせると人気です。住宅街入り口はかなりローカルな雰囲気なので、これに怖じ気づかずにどんどん入って探すのがコツ。黒猫の小さな看板が見つかるはずです。コーヒーや手作りクッキーは意外に本格派でおいしいんですよ。
一度このショップに入り、裏口から外へ出ます
ZEN Café旅行者にも人気のオリジナル雑貨店「ZEN Life Store」ですが、その奥の階段を上がったところにカフェがあることはあまり知られていません。ショップ部分を通り抜けると外に階段が。ここが入り口です。コーヒーカップやケーキ皿はお店のオリジナル。ショップで販売しているので、気に入ったらお土産にするのもいいですよね。バラバラの家具と無造作に飾られたアート作品が魅力のインテリアは、なんだか友達の家に遊びに行ったような感覚になれて落ち着きます。
いかがでしたか? 隠れ家探しを上海生活の楽しみの一つにしているナビ。「ここお店かな? ヤバッ、民家だった!」なんて失敗もたびたびありますが、路地や住宅街に分け入る楽しさはぜひ旅行中に体験していただきたいことの一つです。お店が見つからなくても、猫に出会ったり、意外な文化財住宅を発見できたりしますよ。でも、まだまだナビも発見できていない名店はあるはず。読者の皆さんのお勧め隠れ家店情報もお待ちしています!
以上、上海ナビがお伝えしました。
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上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。
記事登録日:2014-12-11