街で見かけた簡体字☆南京東路編

漢字だらけの国へようこそ!漢字の祖国で、おもしろ簡体字表記を探せ!まずは観光スポット「南京東路」編です。

こんにちは、上海ナビです。
ナビが初めて大陸に下り立ったときは、見るもの全てが漢字・漢字・漢字!で圧倒されました。が、よーく見るとなんだかちょっとヘンテコリンな漢字だぞ!と思ったのも事実。ナビがとまどった漢字の正体は、「簡体字 ジエンティーヅ」 と呼ばれるもので、1950年代に大陸で初めて公布されたものなんです。
簡体字は、相対的に見ると、日本の漢字 (新字体) や台湾・香港で今もなお使われている繁体字 (旧字体) よりも画数が少なくて、覚えるととっても楽チンなんですよ~。
例: 漢字 ⇒ 汉字。ね、簡体字って簡単だと思いません?
というわけで、みなさんも今日は簡体字に触れてみましょう! 簡体字に触れるのにうってつけな場所といえば、上海きっての観光スポット 「南京東路」! せり出しタイプの看板が並ぶ、チャイナタウン風ストリートで見つけた簡体字表記につっこみを入れつつ、歩いてみたいと思います!

とりあえず目に付いたものシリーズ 

人民広場寄りの南京東路で見つけたズラッと並んだせり出し看板たち。「上海泰康食品公司」、「茂昌眼鏡公司」、「鴻翔時装公司」 ってなにやら “ 公司” だらけですが、これは “ 会社 ” の意味で、ゴンスーと読みます。有限会社は、有限公司ですよ。
ショッピングモール 「百联世贸国际广场=BRILLIANCE SHIMAO INTERNATIONAL PLAZA」 の側に立っている看板の “时髦シーマオ ” の文字。一見すると、なんだかモジャモジャタイムのような気がしますが、“ モダン ” とか “ 流行している ” という主にファッション方面で使われる単語です。
そのお隣にある「中国建设银行」。ナビの友達が日本から遊びにきたとき、「あの銀行、“建没銀行”って書いてあるよね?経営大丈夫なのかな?」 と心配そうに言っていたのが忘れられません (正しくは、日本の漢字で書くと 中国建設銀行)。簡体字のごんべんは、つなげて書いたさんずいにも見えますが、一緒にしないでね!
コカコーラは 「可口可乐クァコウクァラー」、セブンアップは 「七喜チーシー」 です。それにしても、特にコーラなんて、中国人は当て字の天才だなぁ~と思わざるを得ません! ちなみに、スプライトは 「雪碧シュエビィ」 ですよ。

お店の名前シリーズ  

マクドナルドは、「麦当劳マイダンラオ」。ケンタッキーは、「肯?基クンドァジー」。もう、なにがなんだかわかんないよ!なんて言わないでくださいね。私達が使っているカタカナだって、外国人からしたら不可思議なんですから、きっと…。
吉野家は、中国の漢字でも吉野家です。でも、中国語読みの “ ジィイエジャー ” で親しまれているので 「YOSHINOYA 在哪里(よしのやはどこですか)?」 と道行く人に尋ねても、通じないですよ!
ファストフード店によくある 「甜品站ティエンピンヂャン」 では、店内に入ることなくドリンクやデザート類が買えます。スイーツスタンドというところでしょうか。
上海では、ピザハットというと配達ピザ専門店ではなく、行列が出来るほど人気のピザレストランとして有名なんです。「必胜客ビィシェンクァ」 ← この字づらだけ見て、ピザハットだってわかる人はすごい! サイゼリヤも、「萨莉亚サーリーヤー」になります。なんだかこっちの方が言いやすい?!
ハーゲンダッツは、「哈根达斯ハーゲンダースー」。音は似ているけど、4文字だと夜露死苦(ヨロシク)を連想しちゃうのはナビだけ? スターバックスコーヒーは、「星巴克咖啡シンバークーカーフェイ」 です。日本のように 「スタバ行かない?」 というノリで 「シンバ行かない?」 と誰かが言っているのは一度も耳にしたことがありません。珈琲の部分だけ略して、星巴克 シンバークーが通称です。
今や、中国人にもしっかり定着した感のあるユニクロは、「优衣库ヨウイークゥ」 です。GIORDANO (ジョルダーノ) は、「佐旦奴 ズオダンヌゥ」。なんだかすごい奴!って感じがしますね。
日本のカラオケ屋さんのビッグエコーは、「必愛歌 ビーアイグァー」。歌を愛してやまない人が通い詰めそうなネーミングですね。メガネ屋さんパリミキは 「巴黎三城 バーリーサンチェン」。こうしてみると、南京東路には日本のお店が多いですね~。
香港系のジュエリーショップ 「周大福」 には、“ CHOW TAI FOOK ” と広東語読みが書いてありますが、大陸人はヂョウダーフーと呼ぶのです。老舗漢方薬局 「蔡同?堂 ツァイトンドァタン」 の看板は、右から左に書かれていて粋ですね。さすが歴史のあるお店だ!
ここまで読んでいて、なにか気がつかれた方も多いのでは? では、かる~くお勉強!

【外国語の漢字表記は2タイプ】 

■ 表音表記(漢字による音訳)
例: “ 哈根达斯(ハーゲンダッツ) ” などブランドネームや店名に多い。
ポイント: 本来の読みと中国語読みが似ている。
使用される漢字も縁起がよかったり、ブランドイメージに近い。

■ 意訳表記
例: “ 早安少女组。(モーニング娘。)” などアーティストネームや会社名に多い。
「ドラえもん」も、昔は「机器猫 ジーチーマオ」と呼ばれていました。
最近では 「多拉A梦 ドゥォーラーエーモン」 が定着しているようです。
ポイント: 外国語本来の意味を中国語に翻訳している。

ちなみに、中国では日本語の漢字も中国語読みで読まれます。
例: 福田 康夫 ⇒ フーティエン カンフー
余談ですが、ナビも中国に来て以来、名前を2つ持った気分を味わっています。名前が平仮名の友人は、好きな漢字で当て字にしていましたよ。

トラム広告にも注目!  

南京東路を走るトラムの車体に書かれた広告にも注目! キューピーマヨネーズは 「丘比沙拉酱 チォウビーシャーラージャン」! 丘比の字の並びに、動物のオカピを思い出しちゃうのはナビの他に何人くらいいるかな? ロッテは 「乐天 ラーティエン」。なんだか楽しい毎日が送れそうですよね!

ホテルの違い 

「饭店 ファンディエン」、「酒店 ジォウディエン」、「宾馆 ビングァン」 のいずれもホテルを表します。「その3つの違いはあるの?」 と中国人の友人にきいたところ、1. 賓館は少し高級めのホテル、2. 飯店や酒店はレストランの意味もある、3. 賓館>飯店>酒店の順番で高級だ、4. 飯店が一番高級だ!、5. 全く区別していないよ、とばらばらの答えが返ってきました…。特に中国人は区別していないようです。
南京東路で探したおもしろ簡体字も以上で終了です! 上海滞在歴がそこそこ長くなったナビは、漢字 (簡体字) を見ても、大陸初上陸時のような感動はもう味わえなくなってしまったので、今回のセレクトは別段おもしろくなかったかも。すみません! みなさんが上海旅行中におもしろ簡体字を発見したら、ぜひ報告してくださいね! 以上、上海ナビがお伝えしました。

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2008-07-07

ページTOPへ▲

その他の記事を見る