外灘から徒歩圏内で味わうおばあちゃんの上海料理! なつかしい味わいの定番料理を堪能しよう。
こんにちは、上海ナビです。
旅先でのレストラン選び、皆さんはどんな条件でお店を決めていますか? ナビは海外に行くたびに、「本場の料理が食べたい! でも、団体観光客向けのお店なんて絶対イヤ!」「時間がないので観光地の近くで食事したい!」「地元の人が本当においしいと思っている店に行きたい!」という3つの条件でお店を決めています。上海に住むナビが、この条件で上海のお店を選ぶとしたらどこだろう・・・? そう考えたとき、真っ先に思い浮かんだお店が今日ご紹介する「上海姥姥」。早速出かけてみることにしましょう。
外灘からすぐ!
「上海姥姥」があるのは福州路。人民広場と外灘をつなぐストリートの外灘側に位置します。外灘を散策しつつ向かう場合は、外灘6号と12号の間にある「上海浦東発展銀行」の角の道を目指しましょう。ここが福州路です。
左手に青花陶磁器ショップ「海上青花」や、ドミトリーもあるゲストハウス「船長酒店」を眺めながら進むと、四川中路との交差点手前の右側にお店が見つかります。外灘からは徒歩3分足らず。
左手に入り口があります。
地元上海の常連客でいっぱいの店内
入り口を入ると、地元の人たちでほぼ満席の店内にまず圧倒されてしまいました。聞こえて来るおしゃべりは100%上海語。特に家族連れや40代以上のグループに人気があるようです。懐かしい上海料理の味を知っている世代ということですよね。こちらの料理は上海の姥姥、つまり上海人のおばあちゃんの味を再現しているんです。創作中華やモダン・シャンハイニーズなんていう料理のジャンルが定着した上海。年配の人にとって、このお店は特別な存在なのかも知れません。
店内はこんな感じ。中華料理店ながら小さなテーブル席が多いので、少人数でも気兼ねなく利用できます。窓の外には裏外灘のお散歩ストリート・四川中路が。レトロな建造物や行き交う人びとを眺めながら食事が楽しめます。
定番上海料理を堪能!
「上海姥姥」は外国人や観光客をターゲットにしたお店ではないので、スタッフの語学力には期待しないで行きましょう。でも、メニューは写真付きなので指差しで注文OK。もちろん、この記事をプリントアウトして持っていってもきちんと対応してくれるはずです。それでは早速、ナビのオススメ料理をご紹介していきましょう。
前菜
素八鮮(8種の野菜の和え物) 16元
ニンジン、ピーマン、パプリカ、モヤシ、キクラゲ、タケノコ、キヌサヤ、キュウリの細切りを和えたもの。薄い塩味とシャキシャキの食感はスターターとしてぴったり。食欲もわいてきます。彩りもきれいですよね。
老醋拌三脆(クラゲの酢の物) 30元
中華の定番前菜といえばクラゲ。でも、上海のおばあちゃんの手にかかれば「甘いけどさわやか」という日本では味わったことのない風味の料理になります。キュウリとクラゲの食感も絶妙。お酒が頼みたくなるかも。
手撕茄子(ナスの中華風おひたし) 16元
ナス好きの皆さんは必食のひと皿。ちょっぴりニンニクをきかせた醤油&ゴマ油ベースのタレに、みずみずしい食感のナスがベストマッチ。素朴な食材を使った素朴な料理は、こちらのお店の基本コンセプトです。
主菜
姥姥紅焼肉(豚バラ肉の醤油煮) 48元
「本場の料理を食べる!」とはりきって上海に来た方なら、上海ナビやガイドブックで予習済みのはず。これぞ上海名物といえる料理「紅焼肉」です。お店によっても違う紅焼肉ですが、「上海姥姥」のものは脂身もさっぱりしていて香ばしい醤油の香りが絶品。甘すぎないのも魅力です。そして付け合わせの煮卵のおいしいこと! 必ず注文して下さいね。
蟹粉豆腐(蟹味噌と豆腐の炒め物) 48元
もう一つの上海定番料理といえばこれ。上海蟹の味噌と豆腐を炒めた料理です。まろやかな味わいの蟹味噌にちょっとだけ黒酢の風味を効かせているのがポイント。日本人的に、豆腐料理の中華というと麻婆豆腐なんじゃないの?と思いがちですが、この機会に麻婆豆腐よりも地元の人に親しまれている味を知って帰って下さいね。
生炒時蔬(野菜炒め) 16元
上海料理のいいところは、野菜がたくさん食べられること。塩でさっと炒めただけなのになんでこんなにおいしいの?と思ってしまうメニューもたくさんあります。いちばんスタンダードなのはこのチンゲンサイ炒め。家で炒めてもこんな食感にならないのはなぜ?
スープと主食
萕菜肉絲豆腐羹(萕菜と細切り肉、豆腐のスープ) 20元
カラシナとナズナを足して2で割った感じの上海ならではの野菜・萕菜。その青みがかった味わいがナビ的にイチオシのヘルシーなとろみスープです。大きなボウルに出て来るので、一つ頼めば4、5人で充分楽しめる量。
揚州炒麺(揚州風チャーハン) 22元
上海の北西に位置する街・揚州は、知る人ぞ知る食文化の街。日本の中華料理店で働いている料理人にも、揚州出身の人が多いんですよ。そんな揚州の定番料理・チャーハンは、上海でも親しまれている料理の一つ。大盛りなので、こちらもみんなで一皿を分けて食べて。
上海粗炒麺(上海焼きそば) 18元
上海の焼きそばは、うどんのような太麺と醤油味が特徴。具として入っているのは、チンゲンサイよりもシャキシャキ感の強い「鶏毛菜(ジーマオツァイ)」という野菜のみというシンプルさ。日本の「上海焼きそば」とは180度違う本場の味をぜひ試して下さい。
そのほか、瓶ビールは12元から、紹興酒は16元から、ソフトドリンクは8元から揃っています。お酒が楽しみたいという方にもオススメできるお店なんですよ。また、「中華はどうしても脂っぽいのが気になる」という方向けなのか、上海でもすっかり定着済みのサントリーの黒烏龍茶(12元)もメニューに入っています。ダイエット中でも安心(?)ですね。
いかがでしたか? 外灘観光の途中で気軽に立ち寄れるお店ながら、上海料理に対する知識も深められる「上海姥姥」。皆さんも、上海人をとりこにしている懐かしいおばあちゃんの味を、ゆっくり堪能してみて下さい。
以上、上海ナビがお伝えしました。