ファッション、グルメ、デジタル製品などが揃う若者人気No.1のショッピングビル。駅ナカ「五番街」には日系チェーンが勢揃い。
こんにちは、上海ナビです。
新しいショッピングモールが続々登場している2015年現在の上海。地下鉄網もどんどん広がり、郊外型の巨大モールも次々にオープンを控えています。そんななか、90年代にオープンし、20年以上変わらない人気を得ているのが今回ご紹介する「美羅城」。場所は、大学生や地元OLが集まる繁華街「徐家匯」です。変化を好む上海の若者たちになぜ老舗モールが受けているのか、早速見に行ってみることにしましょう。
「美羅城」に行こう!
「美羅城」があるのは地下鉄1、9、11号線「徐家匯」駅。1号線の出口に近い9号出口付近に、地下売場が直結しています。
9号出口の方へ進むと、
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地下売場への入り口があります
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タクシーなどで地上から行く場合は、この透明な半球体があるビルが目印。目立つので迷わないハズ。
館内の案内板
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「美羅城」基礎知識「美羅城」がオープンしたのは1997年。香港系、外資系などのチェーン系デパートが多い上海ですが、こちらは地元デベロッパーが手がけており、チェーン展開もしていないというめずらしいモールです。売場面積は6.7万平米で、フロアはL字型。A区、B区に分かれており、フロアごとにまったく雰囲気が異なるというのも大きな特徴です。店舗は若者ニーズに特化しているため、スーパーや食料品売場、紳士服などの大人向け衣類、生活用品店はありません。
※2階に「LOFT」中国1号店がオープンしました(2020年8月追記)。
入り口は肇嘉浜路側と漕渓北路側の2ヵ所あります。メインエントランスは肇嘉浜路側です。
メインエントランスは肇嘉浜路側
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漕渓北路側はデジタル雑貨売場入り口
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それでは早速フロアごとに見ていきましょう〜。
※2015年6月現在の館内です。このモールは店舗の入れ替わり、フロアの改装頻度が非常に早いため、参考程度にご覧下さい。店舗数が非常に多いため、目印になるお店、行列ができている人気店を主に掲載しています。
A区1〜2階:エントランス、ファストフード、メガネ、コスメ
まずはメインエントランス側、A区の1階から見て行きましょう。エントランスの外側には、地下にある上海料理店「上海早晨」と「無印良品」の入り口専用階段があります。
入り口にはケンタッキー、ピザハットなど目立つお店があります。
ドラッグストア「Watsons」
2階はコスメ店が多いフロア。上海市内でも有数のスタバの大型店もあって、休日は満席になります。
A〜B区3階:羅薇道
2015年に登場したフロア
2015年にフロアごとリニューアルした3階。石畳のモダンな雰囲気に生まれ変わり、外資系のおしゃれなショップや飲食店が一気にオープンしました。モール内の店舗の入れ替わりはほかのデパートでもよくあるのですが、「美羅城」は定期的にフロアが全部変わっちゃうんです!
A〜B区4階:欧風街
気分はヨーロッパ!?
2013年にリニューアルした4階は、ヨーロッパの街角がテーマのフロア。ただし、見た感じちょっと苦戦している感じで(ほかのフロアに比べて人が少ない!)、「欧風」なのに台湾料理、ベトナム料理のお店が新規オープンしているなど、コンセプトがブレ始めています。近々変わってしまうかもですが、2015年6月現在のお店はこんな感じ。
A〜B区5〜6階:シネコン、書店、飲食店、フードコート
5階のシネコンと、そのフロアに直結する大型おしゃれ書店「大衆書局」は、地元の大学生の鉄板デートスポット。人気レストランも揃います。
エスカレーターを上がるとフードコートが
6階には1フロアを使ったフードコートがあります。カウンターでプリペイドカードを買い、好きな料理をカウンターで選び、空いた席に着いて食べるシステム。カードの残額は返却してもらえます。
B区1〜2階:パソコンショップ、デジタル雑貨
パソコンショップ「百脳匯」
「美羅城」は、2000年代までの上海を知る方には「デジタル系ショッピングビル」というイメージがあるかもしれません。もともとフロアの半分がそうだったのですが、現在はB区の2フロアに縮小されています。ここだけ昔の上海のデジタル市場感が残っていてちょっと異質な感じ。客層もほかのフロアとは明らかに違っています。
A〜B区地下1階:五番街
地下鉄の駅に直結しています
「美羅城」の「フロア全取り替え&フロアのテーマ付け」システムが始まったのは2010年。地下街としてリニューアルオープンした「五番街」が大反響を受けたことがきっかけのようです。日本のチェーン店を揃えたフロアなのですが、人気が手に取るように分かってしまうため、成功する日系店と撤退する日系店の悲喜こもごもが見えてしまう場所。今も撤退と進出が定期的に繰り返されている、日系チェーン店の見本市みたいな地下街です。
屋外:美羅内街
外側にプチグルメ街
モールの建物の東側に、テラス席が並ぶプチストリートがあります。注目したいのは、一つのモール内に雰囲気の違うスターバックスが2店舗もあること。そして、上海名物(?)コラボ系ローソンがあることです。ここ、定期的に店舗のキャラクターコラボが変わるのですが、ナビが訪れた日はバービーローソンになってました。ちょっと前まではウルトラマンローソンだったんですよ。
「美羅城」の人気の秘密はここ!
ナビも個人的によくショッピングや食事で立ち寄る「美羅城」。今回改めて隅々まで歩いてみて「ここがほかのモールと違う!」と思ったことをまとめてみました。
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早すぎの展開上海のショッピングモール内は総じて店舗の入れ替わりが早いのですが、そのスピードは「美羅城」が上海一かもしれません。ナビも1〜2ヵ月に1度は通りがかりに立ち寄るのですが、そのたびに新しいお店が見つかるんです。モールとしては老舗だけど、館内には最新のお店、上海初進出のお店などが多数。これが地元の若者を惹きつけているのでしょう。
記事を見て「美羅城」に行かれた場合、「あのお店があると思って出かけたのになかった!」という状況になる率が高いです。ナビもなるべくこまめに情報を更新したいと思いますが、閉店処理は追いつかないことがありますのでご了承下さい。特定のお店を目当てにせず、「記事と比べてどう変わったか」を楽しみにお出かけいただければ幸いです。
客層がローカルで若い!
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10〜20代の好きなものがわかるガイドブックに載っているモール、デパートといえば淮海中路、南京西路のブランドモールや南京東路の老舗デパートです。上海らしさや高級感、富裕層のライフスタイルを見る分にはいいかもしれませんが、普通の若者に人気のブランドや流行っているものを知りたいビジネスマンなら、「美羅城」をリサーチしたほうがいいかも。意外な流行がわかるかもしれません。
いかがでしたか? 「美羅城」の魅力は、いつ行っても新鮮なこと。地元デベロッパーの単独経営モールという体制も、どんどん新しいものを取り入れられる理由なのでしょう。話題店がオープンするたびにすごい人出となる館内。ゆっくり見てまわりたい方は、平日の午前中に出かけることをお勧めします。
以上、上海ナビがお伝えしました。