租界エリアのセレクトショップ的書店で、美味しいコーヒー片手に中国内外の書籍をチェック♪
こんにちは、上海ナビです。
今日ナビがご紹介するのは租界時代の建物が立ち並ぶ巨鹿路の一角にひっそり佇む小さな本屋さんで、店の名前は「渡口書店」。40平米のプチな店構えながら、レアな建築・デザイン関係書籍、輸入物の雑誌などが豊富に揃うヒップな書店なのです。パティオやテーブルコーナーでは租界エリアの風景を楽しみながら、おいしい本格派コーヒーやドリンク片手にゆっくり読書ができる癒しのスポット。太陽の降り注ぐ午後なんか特に気持ちよさそう！「ブッククラブミーティング」や映画のスクリーニングなどイベントが定期的に開かれ、地元中国人ホワイトカラーのみならず、上海在住の欧米人や日本人にも大人気だとか。中国の文学好きを探しに、ふらりと出掛けてみませんか？
渡口書店へ行くには、地下鉄２号線静安寺駅で下車します。５番出口から地上に出て、「久光百貨（そごう）」の前を２分、200ｍほど歩き、常徳路の交差点を右折します。最新５つ星ホテル「The Puli」の前を通り抜け、延安西路の高架道路を越えると、常徳路は富民路と名を変えます。常徳路の交差点からここまで、直線距離で300ｍほどでしょうか。
最初の交差点である巨鹿路を右折、828号を探して歩くと・・・ありました、「渡口書店」。このあたりは租界時代の建物を改造したショップや住宅が多いのですが、「渡口書店」もその一軒です。周囲となじむさりげない佇まいなので見のがし注意！
店内に入ってみると、コンパクトな店内ながら、たくさんの本がスタイリッシュに並んでいます。BGMで流れている軽快なジャズがいい感じ。ナビが訪れた日はたまたま若い女性客が中心でしたが、普段は男女半々ぐらいだそう。
「渡口書店」の店主は西安出身の中国人。もともとは建築士で、上海に建築・設計関係の本屋が少ないことに気づき、この「渡口書店」をオープンしたそう。ということで、品揃えは国内外の建築・デザイン関係の書籍や雑誌を中心に、人文関係の書籍、日本語・英語のセカンドハンド本、そして文具や陶器にいたるまで、店主のセンスがきらりと光るセレクトショップ的展開になっています。数々の書籍の中で今日ナビの目に留まったのがこちら、マイケル・ジャクソンの唯一の自伝39．8元と、U2のボノの対談集28元。
昨今は日本の作家が海外で大人気ですが、中国語翻訳本をたくさん見つけましたよ。吉本ばななの「哀しい予感」は18元、「N・P」は20元。村上春樹ものもたくさんあり、それぞれ13～39元。柳美里の「命」は20元。その他、三島由紀夫、東野圭吾、京極夏彦からなんと万葉集まで、日本書籍の中国語訳はとても豊富に揃っていました。これを機に日本の作家を中国語版で読んでみるなんてどうでしょう？
お店の中心に置かれた、イーゼルに貼ってあるお洒落なポスターが気になり、店員さんに尋ねてみました。すると、「うちのお店では、作家や翻訳家をお招きして毎月定期的に講座・討論会を開いているんです。これは次回開催の告知です」とのこと！文学好きには絶対見逃せないイベントですね！これらのイベントは「渡口書店」のホームページでも告知され、地元中国人だけでなく欧米人や日本人も訪れて積極的に意見を交わしているんですって。
カフェスペースでくつろごう！
「渡口書店」にはコーヒー片手に書籍を閲覧できるテーブルコーナーがあるんですよ。珍しくて高価なデザイン関係の輸入もの雑誌も自由に手に取れるとの理由から、こちらで日がな一日読書三昧のお客さんもいるそうです。飲み物も、コロンビアコーヒーや中国工夫茶まで、店主セレクトの本格派！
このテーブルコーナーで使用される陶器ですが、実際に購入することができるんです。台湾人作家が中国陶器の聖地・景徳鎮で作っているという、こちらも本物志向。湯呑み80元、日本酒セット360元、コーヒードリッパー460元など、見た目にも楽しいセレクションです。
最後にお洒落な文房具をご紹介します。輸入物ではMOLESKINEの手帳が100～200元、ポップなメモ帳が20～40元。そしてなんと！「渡口書店」オリジナルのメモ帳やノート、ハガキも手に入ります。それぞれ５元～20元ほど。シンプルで使いやすそうなデザインはさすが建築士？
いかがでしたか？建築士オーナーのセンスが輝く「渡口書店」ワールド。ナビもすっかりファンになってしまいました！特に作家さんとの討論会、ぜひ一度参加してみたいです～。
以上、上海ナビがお伝えしました。
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