最新のショッピングモールと老房子が共存する上海きっての商業街。歩き方次第で新しい発見があるかも!?
こんにちは、上海ナビです。
上海の街並といえば、プラタナス並木が続くフランス租界をイメージする方が多いのではないでしょうか。今日ご紹介する淮海中路は、そんなフランス租界エリアを東西に走る一大ショッピングストリート。1930年代からハイカラなお店ができ始めたという歴史あるストリートなんです。いまをときめく人気ブランドのお店やローカルな食料品店、大型デパートがぎっしり並ぶ商店街として地元の人にも人気の場所なんですよ。ナビも早速出かけてみることにしました!
「淮海中路」に行こう!
淮海中路は、地下鉄1号線、10号線に沿って続いています。地下鉄1号線「黄陂南路」駅、1、10号線「陝西南路」駅、1、7号線「常熟路」駅、10号線「上海図書館」駅は、駅を出ればすぐそこが淮海中路。どのお店に行くか、どこから行くかで降りる駅を決めましょう。また、路線バスも「920路」「926路」「911路」などが淮海中路に沿って走っているので便利です。
数分歩けばすぐ地下鉄駅への表示が見つかります
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路線バスでの移動も便利
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淮海中路は、東は西蔵中路、西は華山路まで続いている全長約4kmの道。西蔵中路より東は淮海東路、華山路より西は淮海西路となり、雰囲気もがらっと変わります。今回は淮海中路部分をご紹介。お店を見つつぶらぶらと端から端まで歩くと、約2時間かかります。
※多くのガイドブックでは「淮海路」とまとめて表記されています。『上海ナビ』では、現地の住所表記に従い淮海中路、淮海東路、淮海西路に分けて表記しています。この記事では、そのなかでもいちばんにぎやかで旅行者が訪れる率の高い「淮海中路」をメインにご紹介しています。
淮海中路を楽しむコツは、端から端まで歩こうと思わないこと。淮海中路はあくまで街歩きの指標です。たとえば、途中で思南路に曲がれば田子坊方面に歩いて行けますし、衡山路に出たらぜひ衡山路のほうに曲がってみてください。淮海中路に交わっている道を覚えると、徒歩で主要観光スポットにどんどん行けるようになるんですよ! それでは早速、淮海中路を東側からエリアごとにご紹介していきたいと思います。
西蔵中路〜重慶南路 「黄陂南路」駅周辺エリア
数年ごとに変化しているエリア。比較的新しいショッピングモールが多く、上海のトレンド発信地と言ってもいいかもしれません。このエリアの北側には人民広場、南側には新天地があります。
大上海時代広場
西蔵中路側から歩き始めてすぐ左手にあるのがショッピングモール「大上海時代広場」。2014年以降は「Lane Crawford」や地下の「City Super」が話題に。また、このモールと周辺の風景に何だか見覚えがあると思った方は、日本で大ヒットした香港映画『少林サッカー』を思い出したのでは? 冒頭と最後のシーンで出てくるロケ地です。その向かいにあるのが「マークス&スペンサー」と「上海広場(旧:無限度広場)」です。
そのまま進むと左手に「淮海公園」が見えてきます。公園入り口の先には、2014年オープンのエルメス旗艦店と、エルメスが展開する中国ブランド「SHANG XIA」のショップが。向かいにはルイ・ヴィトンなどが入るビル「力宝広場」があります。
淮海公園
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公園の向かいのビルは2015年現在工事中
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淮海中路を挟んで2棟建物がある香港広場
さらに歩くと、淮海中路を連絡通路でまたぐ2棟のショッピングモール「香港広場」が見えてきます。ホテル式マンション「アスコット淮海路上海」やアップルストア、コーチ、カルティエが入っているビルですね。その先の左手には老舗デパート「太平洋百貨」があります。
K11
このエリアの一大ランドマークになっているのが、2013年オープンのアート系ショッピングモール「K11」。ブランドショップ、レストランなど人気店がたくさん入っていて、地下には美術館が、屋上には庭園が。時間があればぜひ立ち寄ってほしいモールです。
その先、重慶南路まではこんな感じ。通り沿い北側に並んでいた店舗は軒並み内装工事中でした。
重慶南路〜襄陽南路 「陝西南路」駅周辺エリア
このエリアは2014以降印象がかなり変わりました。思南路より手前エリアは地元中高年に大人気の行列店目白押しエリア。陝西南路周辺は上海市内でもトップレベルの人気を誇るショッピングモール「iapm」がオープンし、街の攻勢図も変わってきた気がします。
東から歩き始めるとこんなお店が並んでいます。老舗、国営の人気店が並び、地元中高年が列をなしているお店も。淮海中路は若者に人気のおしゃれなストリートではあるのですが、この界隈は中高年ゾーンになります。ナビ的には中高年ゾーン派。上海らしい雰囲気があるからです。
上海婦女用品商店
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人気茶餐廳「査里士」が入るグルメビル
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二大行列店は、「光明邨大酒家」と「上海哈爾賓食品廠」。何を売っているのか気になったら、ぜひ皆さんも並んでみて下さい〜。
H&M
思南路とのT字路を挟むと若者ゾーンに突入。人気ブランドショップがいろいろ見つかります。高級時計店もここ数年でかなり増えました。
オークラガーデンホテルが見える交差点です
茂名南路との交差点付近は、新旧が入り交じるエリア。新しいランドマークは、世界最大級規模のユニクロ。旧の代表は戦前オープンの映画館「国泰電影院」とレトロ洋食店「紅房子西菜館」です。交差点の北側に見えるビルは、『上海ナビ』での予約率トップクラスの「オークラ・ガーデンホテル上海」です。便利な場所にあるということがお分かりいただけるのではないでしょうか。
さらに進んでみましょう。陝西南路付近には、「百盛(パークソン)」と「巴黎春天(プランタン)」という2大デパートがあります。現在この地下に地下鉄12号線が延長工事中(2015年4月現在)。開通後はもっと便利になりますよ〜。
iapm
その先にあるのがこのエリアのランドマーク「iapm」。ナビも日常でいちばんよく行くモールです♪このエリアのゴール・襄陽南路も見えてきました。
襄陽南路〜華山路 「常熟路」駅、「上海図書館」駅周辺エリア
一変、閑静な通りに
襄陽南路を渡るとぐっと閑静な雰囲気に。高級マンション、アメリカやフランスの領事館、日本領事公邸などが点在し、路地を曲がればフランス租界の雰囲気満点の路地を見つけることができます。文化財住宅も点在していますよ。
続けて東側から歩いてみました。家具店、テーラー、在住者向けのレストランなど、生活に密着したお店が目立ちます。
復興西路交差点手前にフランス領事館
復興西路との交差点は領事館ゾーン。
上海図書館
真ん中のランドマークは巨大な白い建物「上海図書館」。向かいにある「博愛医院」は日本人向け外来受付もある、緊急時に覚えておきたい病院。湖南路を渡ってさらに進んだところにある上海料理店「家好月圓」は、庶民派でお手頃で穴場です。
武康路周辺は文化財建築の宝庫。有名なのはラズロ・ヒューデックが手がけた「武康大楼」と孫文の妻として知られる宋慶齢が暮らした「宋慶齢故居」。歴史や建築に興味がある方は、この界隈だけを散策するのもお勧めです。
華山路との交差点までが淮海中路
武康路、天平路、余慶路、興国路が淮海中路に交わる6叉路を超えるとこのエリアのゴール、華山路との交差点に着きます。それより先は淮海西路。地下鉄で帰る場合は10、11号線「交通大学」駅が便利。華山路沿いにすぐ駅入り口が見つかります。
淮海中路を拠点に街を歩こう!
最初にご紹介したように、淮海中路と交わる道と、そこから行けるスポットを覚えると上海の街をかなり攻略することができます。今回ご紹介した淮海中路の3つのエリアから歩いて行ける主要スポット、ホテル、お勧め店を地図でまとめてみました。
<西蔵中路〜重慶南路 「黄陂南路」駅周辺エリア>
「人民広場」と「新天地」が徒歩圏内です。ということは、歩くの大好き&上海に詳しい方なら、豫園エリアや外灘まで歩けちゃうってことがわかったハズ。
<重慶南路〜襄陽南路 「陝西南路」駅周辺エリア>
ずーっと南下すると「田子坊」があります。長楽路、永康路など、一歩入ると街ぶらが楽しい路地がいっぱい。お勧めホテルやお店も多いエリアです。東から、思南路、瑞金二路、茂名南路、陝西南路と南北に交わる道路があるのですが、この交わる道と順番を覚えることが上海通への道かも!?
<襄陽南路〜華山路 「常熟路」駅、「上海図書館」駅周辺エリア>
復興西路、烏魯木斉中路、武康路など、フランス租界エリアの雰囲気を濃厚に残すおしゃれなエリアはこの界隈に集中しています。おしゃれなカフェやバー、雑貨屋さんなどを探すなら、これらの路地をどんどん入って探検してみて。
いかがでしたか? ナビ的には、上海に滞在するならこのエリアのホテルを選ぶのがいちばんお勧め。移動も食事もお散歩も、全部便利なんです。ただし淮海中路は流行の発信地でもあって、飲食店やショップの入れ替わりは超スピーディー。今回ご紹介した街並の雰囲気は「こんな感じのお店がある」という参考程度に覚えて下さいね。ナビも定期的に訪れて、情報を更新して行きたいと思います。
以上、上海ナビがお伝えしました。