揚浦区の学生街を歩こう! 巨大モールやカフェストリートが密集する市内北郊外の一大繁華街。
こんにちは、上海ナビです。
今日ご紹介する「五角場」は、上海を代表する繁華街「淮海中路」「南京東路」などと同じ「上海十大商業中心」の一つに数えられているエリア。あまりガイドブックなどでは紹介されていないので知らない人が多い場所かもしれません。でも、巨大ショッピングモールがたくさんあって、意外と日本人人口も多い場所なのです。留学やビジネス視察(現地の若い子のライフスタイル視察)のために上海に行くならぜひ覚えておきたい場所なんですよ。
街の構造が似ていて、同じく近くに歴史が古い名門大学がある「徐家匯」は、「五角場」とよく比較される街です。
「五角場」へ行こう!
「五角場」駅5号出口
「五角場」の最寄り駅は地下鉄10号線「五角場」駅。より中心地に行くには5号出口を出ます。街自体は、この「五角場」駅と一つ先の「江湾体育館」駅の間に位置。駅間の距離が短いので歩けちゃう範囲です。南京東路、新天地、豫園などの定番観光地からは乗り換えなしで行けるので、意外と便利な場所なんですよ。
地図で見てみましょう。こんな感じで繁華街が広がっています。四平路、黄興路、翔殷路、淞滬路、邯郸路の5本の道路が交わったところが「五角場」の中心地になります。街のなかにはこんな地図入り案内板が複数設置されているので便利♪
交わる5本の道路の真ん中に円形のコンコース。地下の内側が歩道、外は車道になっています
真ん中にはドーナツ型の地下コンコースがあって、ここをぐるっとまわるだけで主要道路、主要ショッピングモールにアクセスすることができます。真ん中の頭上にある楕円の宇宙船みたいなものは高架道路の防音壁とのこと。
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「五角場」はこんな場所「五角場」が街として発展し始めたのは1920年代。上海きっての名門大学「復旦大学」のキャンパスがこのエリアに置かれたことがきっかけだそう。医学や政治経済系の学部が有名な大学ですね。中国全土の大学ランキングでも常に上位に入っている、かなりのエリートが行く大学です。この界隈、当時は「江湾鎮」とも呼ばれていたため、「江湾五角場」という呼び名も残っています。
現在は復旦大学のほかに同済大学、上海財経大学など複数の大学が周辺にあり、外国人留学生も多数在籍しています。上海に留学経験がある方なら「五角場」という地名を見るだけで懐かしい気分になっちゃうはず。ナビも約10年前、まったく別のエリアの大学に留学してたんですが、「五角場」にはよく来ていました。別大学の子と遊ぶとなるとこのエリアなんですよね〜。今も学生街、若い子の街として発展中です。上海のなかでも特に「元気な街」というイメージでしょうか。
「万達広場 五角場店」周辺
まずは五角場エリアの中心地となっている「万達広場」周辺から歩いてみました。
超巨大モールです
「万達広場」は上海市内の郊外に展開している複合ショッピングモールチェーン。なかでも五角場店は超巨大で、このエリアの中心的スポットになっています。モール内にデパートが二つ、IMAXシアター、大型スーパーなど、5棟のビルで構成されているのですが、その5棟を地下でつなぐコンコースも驚きの広さ! ナビも来るたびに迷っています。学生だけでなく、周辺の新興住宅地に住む若い子ども連れ主婦にも大人気の場所です。
<モール内の主なお店>
ショップ:巴黎春天(デパート)、上海第一食品商店(食品デパート)、HOLA(インテリア)、ウォルマート(ハイパーマーケット)、ユニクロ、H&M、M&S、トイザラス、上海書城(大型書店)、ZARA、ナイキ、スウォッチ、宝大祥青少年児童購物中心(子ども用品)、SEPHORAほか多数
飲食店:翠花餐廳、望湘園、新旺茶餐廳、避風塘、家有好面、小楊生煎、スターバックス(敷地内に2店舗)、サイゼリア、板長寿司、泰康湯包館、韓味坊、小輝哥火鍋、広東蕉叶、リリアン・ベーカリー、サブウェイ、マックカフェほか多数。ほかに大型フードコート、グルメ街も
こちらも横長の巨大モール
淞滬路を挟んで東側には、このエリアの第二のショッピングモール「百聯又一城購物中心」があります。やや高級感のある地下スーパーや欧米系コスメブランド、上層階のレストランが人気。最上階まで吹き抜けの大胆な構造が印象的です。
巨大モールのすぐ裏に商店街
この二つの巨大モールの裏手にある国済路は、昔ながらの庶民的なグルメ街になっています。モール内の飲食店は正直チェーン店ばかりで味気ない気がするナビ。こんな商店街で食べ歩きしてみるのもお勧めです。夜は特ににぎわっています。
国済路から東側へ歩くと「大西洋百貨」が。五角場のデパートというと、昔はここしかなかった気がします。今は残念ながら寂れ気味。その先には巨大オフィスビル「凱迪金融大厦」があります。この辺もまだまだ工事を待つ更地が多いので、今後もどんどん変化しそう(2014年9月現在)。
黄興路、四平路周辺
五角場の真ん中を通る高架道路より南側のエリアです。
こちらのランドマークは、大型家電量販店「蘇寧電器」とローカルデパート「東方商厦」。ただし、「万達広場」の存在感が大き過ぎるためか、やや人が少ない印象です。
完成は2015年とのこと
一方、黄興路沿いには「合生広場(仮)」という巨大複合ビルが目下建設中(2014年9月現在)。このビルの完成後は、街の勢力図がまた変わるのかもしれません。今後に注目のエリアです。
「大学路」周辺
五角場エリアの道路はどこも交通量が多い幅広道路で、「散策を楽しむ」という雰囲気ではありません。そんな五角場でとっておきの散策スポットといえばここ、大学路周辺です。
名前のとおり、周辺の大学に在籍する学生をターゲットにしたカフェや雑貨店が並ぶプチストリートです。
おしゃれなお店がいっぱい。
いちばん人気のお店です
ナビのイチ押しは、蘇州などにも展開している猫雑貨と本、ハガキのお店「猫的天空之城」。日本にもよくある既成の猫キャラグッズを集めたお店ではなく、同店オリジナルの猫グッズなのが好感持てます。2階は本の閲覧もできるカフェになっていて図書館のような静かさ。勉強に利用する大学生も多いようです。
「復旦大学」入り口。興味があればキャンパス内へ
大学路の西側に交わる国定路。ここを南に進むと「復旦大学」(上海の大学ランキングトップの名門)が、北に進むと「上海財経大学」(学食がトップレベルの人気! 学食食べ歩きも楽しそう〜)、さらに南へ下ると「上海電視大学」(マスコミ関係者養成学校?)などが。留学生風の外国人にもよく遭遇します。キャンパス内の自由散策も可能。売店ではレポート用紙やTシャツなど、大学オリジナルグッズも見つかります。昔、復旦大学のパーカーが人気でしたが、まだ売ってるのかな。
「江湾体育場」周辺
さっき「五角場」駅を出たばかりなのに、もう次の駅が!
最初にご紹介した「万達広場」の敷地を北まで歩くと、「五角場」駅のその次の駅「江湾体育場」駅がすぐあります。地図的に見ても駅間の短さは上海一かも? この駅の周辺を歩いてみました。
こんな複合ビルが見えてきます
政通路に平行して流れる川「虬江」を渡るとすぐ右手にこんな建物が。音楽教室、ヨガなどのカルチャースクールやスポーツ用品の「デカトロン」、飲食店やカフェが入る複合施設「創智天地」です。
歴史を感じさせるスタジアムです
その敷地内の奥には「江湾体育場」が。新しくできたスタジアムだと思っていたナビですが、案内板を読んで1930年代竣工の建物だと知りました。確かにレトロな造り。一角にはゴルフ練習場やテニスコート、プールなどもありました。ジョギングや犬の散歩、スケボーなどを楽しむ人も。
いかがでしたか? 歴史が古い名門大学の周辺って、独特な雰囲気がありますよね。五角場は、古い学生街と開発真っただ中の新しい商業街が入り交じるカオス感も味わえる街です。「この大学に留学してこの寮に住んだら、授業の後はこのカフェに通おうかな」など、妄想しながら歩くのもお勧め。ぜひ若い学生さんたちに混じって、街歩きを楽しんでみて下さい。
以上、上海ナビがお伝えしました。