雄大な太湖と歴史テーマパークを満喫! 緑豊かな公園もいっぱい! 江南きっての古都をのんびり散策しよう。
こんにちは、上海ナビです。
上海近郊の観光都市と言えば蘇州と杭州。どのガイドブックでも上海版に必ず紹介されている二大人気観光地です。でも、「なぜ無錫は紹介されていないの!?」と思っている三国志ファンは多いのではないでしょうか。また、工業街として発展中の無錫は実は日本人在住者も多い街。「赴任中の家族や同僚に会いに行きたいけど、無錫ってどんな街?」と思っている方も多いはず。そこで今回、ナビが実際に無錫まで行って基本情報と見どころをチェックしてくることにしました!
無錫基礎知識
広大な太湖のほとりにある街です。
<位置と面積>無錫市は上海市の西128kmに位置します。列車の停車駅で言うと、蘇州の次が無錫。その次が南京になります。面積は約4788㎢で、そのうち16.5%を湖や運河が占めている水の都。工業の街としても有名で、多くの大手日系企業が開発区を中心に工場を構えています。
無錫人同士の会話、聞き取れるかな?
<人口と言語>無錫市の総人口は約611万人。言語は江南地方で使われている呉語が使われていますが、厳密には無錫語。上海語とも蘇州語とも違うそうなのですが、ナビには聞き分けることができません・・・。でも、地元同士のおしゃべり意外では普通話(中国語/北京語)が使われています。
史跡もいっぱい。こちらは陸羽が使ったという井戸。
<歴史>無錫の歴史はなんと紀元前から始まります。三国志に登場する呉の発祥の地でもあり、当時は製鉄業が盛んだったそう。「無錫」という地名は、「錫(スズ)」が無くなるまで掘り尽くしてしまった地という意味だといいます。現在でも、隋の時代(遣隋使の時代です!)に作られた大運河が市内をゆったりと流れています。
代表的なお土産・恵山泥人。
<名物&お土産>無錫名物と言えば「無錫排骨」。豚の骨付き肉を甘く煮込んだ料理です。ほかに「肉餡面筋(ひき肉餡入りの中国麩)」や、太湖で採れる銀魚(シラウオの一種)料理も有名。お土産にしたい工芸品は、泥人形と呼ばれる素朴な人形と紫砂の急須。中国茶に詳しい方なら、無錫が紫砂の産地・宜興に隣接する街だということは下調べ済みなのでは?
無錫へ行こう!
観光のベストシーズンは春と秋。観光スポットにはお寺や湖畔、街並散策など、外を歩いて移動する場所が多いため、暑すぎたり寒すぎる季節は体力勝負になります。ただし、労働節、国慶節などの連休は非常に混み合うのでできれば避けて。
上海から無錫へ行くには、上海駅や上海虹橋駅から出ている高速鉄道(高鉄、G列車、新型新幹線)が便利。片道50分ほどで到着します。「中国の列車旅をのんびり楽しみたい」「安さ優先!」という方は、上海駅から出ている在来線や動車組でも行くことができます。また、各駅付近の長距離バスターミナルからは無錫行きの高速バスも運行しています。
地下鉄がまだ開通していない無錫市内では、主な足はタクシーか路線バスになります(2012年2月現在)。路線バスは、路線図と路線番号を手がかりに乗りこなせば効率よく動くことはできますが、ビギナー向きではないかも。初めての方はツアーを利用するのが便利です。チケットを買う列に並ぶ時間、食事の場所を探す時間なども省けますよ。
無錫の街はこう楽しむ!
それでは早速、ナビオススメの観光地をご紹介したいと思います。数ある観光地から、1日〜2日の日程で行くならココ! というスポットをセレクトしてみました。
太湖江蘇省と浙江省にまたがる湖・太湖は、琵琶湖の3倍の面積を有する巨大湖。蘇州側の湖畔よりも観光地が集中しているのが無錫側太湖の特徴で、テーマパークや史跡も湖沿いにあります。もっともよく知られている観光地点は「鼋頭渚」。遊覧船や山の上から広大な風景を眺めることができます。無錫きっての桜の名所でもあるんですよ。
ここから遊覧船に乗って行ける「太湖仙島」は、島全体を極楽に見立てて作られた観光スポット。島一周を歩いてまわることができます。山の上には道教寺院があり、下にはあらゆる仏像が。でもこれ、史跡ではないんです。80年代に観光用に作られた仏像群で、じっくりみていると仏像に詳しい方なら「ちょっと違うんじゃないの?」と思うところもあるはず。そのへんも「楽しさ」「ゆるさ」として見物してみて下さい。
錫恵公園ナビイチオシの場所はここ。無錫のシンボルでもある二つの山、錫山と恵山に挟まれた公園です。緑豊かで、地元のお年寄りたちとのんびりなごめる(現地の60代以上は入場無料だそう)だけでなく、史跡めぐり、登山、古鎮散策、お寺めぐり、庭園めぐりも楽しめるんです。明代に建てられたお寺や古民家、庭園、宋代に架けられた橋など、数100年から1000年の歴史を持つ見どころがいっぱい。全部見てまわるには丸一日はかかりそうです。
三国城&水滸城映画の撮影所を兼ねた巨大な歴史テーマパーク。馬を使った戦闘ショーがとにかく大人気のスポットです。セットとは思えない重厚感あふれる建築物の数々も見もの。三国志ファンならぜひ。こちらも太湖に面した観光地なのですが、ほかと違うのは普通のクルーザーではなく呉の軍用船で遊覧できる点。映画やドラマの撮影に遭遇することもあるんですよ。
南禅寺界隈無錫でお土産探しをするならここ。古刹「南禅寺」を中心に広がる繁華街で、伝統工芸品店から無錫の中高生に人気のアニメショップ、ファッション雑貨店などがずらり。地下にもお土産屋さんが並んでいます。せっかく訪れた地なんですから、観光地だけでなく地元カルチャーや現地の流行を知りたいですよね。そんなときはここを目指しましょう。
いかがでしたか? 無錫と言えば、年配の方なら往年のヒット曲『無錫旅情』を思い浮かべるかもしれません。上海からの長旅を連想する方も多いかも。でも、今の無錫はそんなイメージを覆す日帰り旅行圏内です。歴史ファンも、自然を満喫したい方も、繁華街でグルメやショッピングを楽しみたい方も気軽に行けるレジャー都市なんですよ。ぜひ一度、「無錫のいま」を体験してみて下さい。
以上、上海ナビがお伝えしました。