日本人建築家・磯崎新が手がけた巨大複合ビル! 食事、ショッピング、アート鑑賞を楽しもう。
こんにちは、上海ナビです。
意外に思う方も多いかもしれませんが、上海には日本人建築家が手がけた建物がたくさんあります。若い日本人建築家もけっこう住んでいて、ナビも上海に来てから「建築デザイン」を身近に感じるようになりました。そんな上海で、もっとも有名な日本人作の建物といえば「証大喜瑪拉雅中心(ヒマラヤズセンター)」。世界的に有名な建築家・磯崎新の作品です。どんな建物なのか、中はどうなっているのか、早速ご紹介していきましょう。
「証大喜瑪拉雅中心(ヒマラヤズセンター)」に行こう!
「花木路」駅3号出口。駅構内はとても広く、出口を間違えると遠いところに出てしまうのでご注意を
「証大喜瑪拉雅中心」があるのは地下鉄7号線「花木路」駅エリア。駅の3号出口を出ればすぐ目の前です。市街地からは離れていますが、「浦東国際空港」行きのリニアモーターカー発着駅「龍陽路」駅からはわずか1駅。巨大展示場やラグジュアリーホテルがあり、長期出張などで滞在する外国人ビジネスマンが多いエリアです。
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「証大喜瑪拉雅中心(ヒマラヤズセンター)」ってそもそも何?ショッピングモールやアート関連施設を手がける会社・証大グループによる複合施設です。竣工は2010年。建築デザインを日本人建築家・磯崎新が手がけたこと、その奇抜な外観が上海でも話題になりました。デザインは自然と人の融合をイメージしているそう。
建物は横長で、ざっと3つのエリアに分かれています。
建物内には、5つ星ホテル、グルメモール、美術館、シアター、映画館などがあります。食事をして、館内を散策して、ホテルロビーでお茶などをすると半日はあっという間かも。浦東空港からは、リニアモーターカーを使えば待ち時間や歩く時間も入れて20分ほどで到着してしまうので、トランジット(乗り継ぎ)時の時間潰しにもお勧めの場所です。それでは早速、ビルの北側にある5つ星ホテルからご紹介していきましょう。
北側:ジュメイラ上海・ヒマラヤホテル
「証大喜瑪拉雅中心(ヒマラヤズセンター)」のメイン施設はここ。中東ドバイのラグジュアリーホテル「バージュ・アル・アラブ」と同系列の5つ星ホテル「ジュメイラ上海・ヒマラヤホテル」です。
「ここに宿泊する予定」という方は、寝心地にこだわった高級ベッド、快適な温浴施設やサウナ、水中で音楽が聴けるという最先端プールなど、細部にまでこだわりを感じる贅沢ステイを満喫してください。
天井のスクリーンが時間ごとに変わるロビーラウンジ
「ほかのホテルを予約しちゃった」「ちょっと予算的にここは無理」という方は、ロビーだけでも見学を。ラウンジではアフタヌーンティーを楽しめるほか、定期的に中国楽器やベリーダンスなどのショーを開催しています。時間ごとに変化する天井スクリーン、美術館のように並ぶ貴重な文物などもお見逃しなく。ロビーだけでこんなに盛りだくさんなんです。
ロビーフロアの壁には貴重な芸術品がずらり
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レストランもたくさんあります
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真ん中:イベントスペース&グルメモール
真ん中の吹き抜けはイベントスペース
「ジュメイラ上海・ヒマラヤホテル」のロビー地下から、真ん中のイベントスペースまでをご紹介していきましょう。地下1〜2階にはこんなお店があります。
「証大喜瑪拉雅中心(ヒマラヤズセンター)」でいちばん特徴的な外観のこの部分。地上1階より上はこんなふうになっています。
3階の美術館入り口
真ん中部分の南側には、中にエスカレーターがある入り口が。ここを3階まで上がると、メイン施設の一つ「上海喜瑪拉雅美術館」があります。証大グループのコレクションや、建築デザイン、現代アートなどを展示していました。2013年6月にオープンしたばかりとあって、今後どんな企画展が開催されるのか楽しみです。毎週水曜日は入場無料とのこと(2013年7月現在)。
美術館と同じ階に音楽ホール
美術館の入り口向かいには、コンサートや演劇を上演するホール「大観舞台」が。ナビが訪れた日は設営中で中は見学できませんでしたが、クラシックや中国楽器の演奏会を中心に利用されているそうです。
ホールと美術館のあるエリアは階ごとにきれいなトイレがありました。入場しなくても誰でも利用できるので便利です。また、このエリアに上がるまでの空間にはまだ店舗などは何も入っていません(2013年7月現在)。その分、この変わった建物の内部をとくと見学できますよ。ベンチもあります。
きれいなトイレがたくさん設置されています
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空きスペースは幻想的な雰囲気
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南側:ショッピング&グルメモール
吹き抜けのあるショッピングモールです
ビルのいちばん南側は商業施設になっています。まずは地下1〜2階から見ていきましょう。こんなお店が入っています。
ナビのお勧め店は四川料理店「渝郷人家」。ビル内では間違いなくいちばんお客さんが入っている人気レストランです。激辛四川料理からフカヒレ料理などの高級中華まで揃っているので、この界隈で働く外国人ビジネスマンが接待などで利用することも多いよう。ナビが訪れたのは平日の昼間だったのですが、お友達とランチを楽しむ地元女子や働く外国人で満席でした。
もう一軒の目玉店はティールーム「Le Camelia」。こちらも休日はほぼ満席です。人気の秘密は、スコーンやスイーツ3段重ねのゴージャスな英国式アフタヌーンティーセットを、種類豊富なお茶で味わえること。アールグレイ、ダージリンなどの紅茶はもちろん、鉄観音などの中国茶、玄米茶などの日本茶まで、ざっと30種類から選べます。お湯はどんどん注ぎ足せるので(大きなポットが提供されます)何時間でも過ごせますよ。
1〜4階はまだテナントが入っていないよう。ぽつぽつと高級ブティックが入っている以外は、ほとんどが空いていました(2013年7月現在)。
5階には大型レストラン「唐宮海鮮舫」が。待っているお客さんもいて、人気店だということが伺えます。上海のショッピングモールって、地下と上の階にお客さんが集まっていて、真ん中の階が閑散としてるんですよね。「お買い物よりも食事!」なんですね、きっと。
6階はスパ、カルチャースクール、中医学のクリニックが入っています。
7〜8階はシネコン。ポップコーン売場に行列ができるほど混んでいました。
いかがでしたか? 証大グループが運営するショッピングモールはほかにもいくつかあるのですが、どこも「ただのデパート」では終わらせないコンセプトを持つものばかり。東洋的でアートな要素があり、ファストファッションやチェーン店を極力入れないよう独自性を出しているのが伝わってきます。それに加えてここ「証大喜瑪拉雅中心(ヒマラヤズセンター)」は探検も楽しめる複合施設。ぜひ皆さんも、食事や建築鑑賞を兼ねて館内をあれこれ探検してみてください。
以上、上海ナビがお伝えしました。