上海から列車に乗るなら知っておきたい駅前情報! 泊まり、食事の駅周辺お勧め店もご紹介♪
こんにちは、上海ナビです。
日本の主要都市の多くは、駅前=繁華街。駅前の物件は高いイメージだし、その街のいちばんの繁華街は駅前だという市町村も多いですよね? でも! 上海(中国全体的に)はちょっと違うんです。どちらかといえば垢抜けなくて、中国の鉄道旅行の風情が味わえて、レトロなものが売られている場所。治安方面も最近やっと整備されてきた感じかな、というところ。でも、街ぶらする価値は日本の主要駅前とそんなに変わりません。どんな雰囲気なのか、早速歩いてみましょう。
駅構内や列車の乗り方、切符売場などの詳しい案内はこちらの記事をどうぞ。
上海駅前へ行こう!
南口は1号線、北口は3、4号線で行くのが便利。各線の乗り場は地下道でつながっています
「上海駅」は市中心部の北、閘北区にあります。地下鉄は1、3、4号線が直結しているので行き方も簡単。「浦東国際空港」とはエアポートバス「機場5線」で結ばれています。タクシーで向かう場合は、上海駅南口駅前広場の地下タクシー乗り場で下ろされます(駅前に横付けすることはできません)。
南口と北口をつなぐ地下街
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タクシーの場合も駅広場地下で下ります
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☆市中心地から離れてる!?
アクセスは便利ですが、地図や路線図を見ると主要繁華街、主要観光地と上海駅はかなり離れているということがわかります。まずは、「駅前=中心地」の概念を捨てましょう! 主要観光地、主要繁華街との距離はこんな感じです。
南口の駅前広場。繁華街ではありません
以前、上海駅前の、しかも北口のホテルを予約した知人が「こんな感じとは思わなかった……」とびっくりしていたことが。東京にたとえるなら、渋谷や六本木でのお買い物や食事が目的なのに、ホテルだけ上野駅周辺の下町エリアに予約してしまった感じでしょうか。こういう失敗をする日本人の方、けっこういるようですよ。もう一回覚えましょう。「上海駅=意外と街はずれ」「上海駅=市内観光には不便な場所」です。
駅周辺には良いホテルはたくさんあるのですが、列車で郊外に行く方向けのホテルと考えたほうがいいかも。または、駅のある閘北区エリアに出張などで用事がある方、土地勘がある方、全行程チャーター車を使うなどで、市中心へのアクセスがスムーズにできる方、立地よりも安さを求める方向けですね。
地方からの出稼ぎ労働者が多いエリアです
もう一点。日本のターミナル駅は主に旅行者が集まる場所ですが、中国の鉄道の駅は旅行者2割、出稼ぎ労働者8割。列車で遠出するという概念自体違うところがあります。上海とは比べられない生活レベルの僻地から出てきたばかりの人も。切符が買えず、駅前広場で寝泊まりしている人もいます。そのため、市街地よりもスリ、物乞いなどが多く治安も悪め。旅慣れていない方、小さい子どもを連れた方は特にご注意ください。
南口を攻略!
では、まずは南口を歩いてみましょう。広場だけでかなり広いので、3つのブロックにわけて歩いてみました。
東側:天目西路周辺天目西路、梅園路周辺は、日本人旅行者にも人気のホテルや飲食店が密集しています。
こんなお店がありますよ。長くて過酷な中国の鉄道旅行を終えたあとだとしたら、ナビだったら「Coco壱番屋」に駆け込むかも!? ユニクロやドラッグストアも入るデパート「太平洋百貨」は、旅行前の物資調達に役立ちます。
地方から来たばかりの人のためなのか、市街地にはあまりない地方料理のお店も点在しています。お勧めは、ナビも大好きな南京名物「鴨血粉絲湯」のチェーン「回味」と、穀物系麺料理がメインの西安料理店「陽鬆芳米皮」。列車に乗る前の腹ごしらえにどうぞ。
南京市内ではお馴染みのお店「回味」
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缶ジュースも西安製のこだわり「陽鬆芳米皮」
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天目西路と梅園路の交差点に位置
地元上海人に人気なのは「不夜城商厦」。携帯電話市場が入る雑居ビルです。在住日本人にもお馴染みの場所。格安でスマホやSIMカードが手に入ります。修理ブースも多数。スマホケースや液晶画面の保護フィルムなども卸売価格で売られています。駅前の「不夜城」という、歓楽街的なスポット名ではありますが、夜9時閉店の携帯市場ですのでご注意を。
このエリアのナビお勧めホテルは「新梅華東大酒店」。外資系は「グランドメルキュール上海中亜」があります。ほか、リーズナブルなホテルチェーンも。
駅前の定番ホテル「新梅華東大酒店」
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駅にもっとも近い外資系「グランドメルキュール上海中亜
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ローカルな雰囲気
線路側の秣陵路から東へ、大統路まで歩いてみました。庶民的な雰囲気です。
駅前広場中央
駅前広場と、天目西路、恒豊路が交わるあたりはこんな感じ。
駅前広場の真ん中はこんな感じ
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広場南側から駅を見た風景
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広場の真ん中左右に二つのデパートがありますが、どちらもかなりの寂れ具合……。リニューアルが待たれます。
閉鎖中の「名品商厦」。東側の「不夜城商厦」人気にあやかって、デジタル用品市場にリニューアルされるようです
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「友誼服飾毛衬市場」。中高年向けの衣類が売られています
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駅前広場の南側には「ホリディ・イン・ダウンタウン上海」があります。2棟に分かれた特殊な作り。1階にケンタッキーがある棟か熊城超市がある棟かで覚えるのがポイント。
1階にケンタッキーがある「長城楼」
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1階に熊城超市がある「広場楼」
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駅前広場の南に歩道橋
駅前広場を南に抜けると歩道橋があります。この先に見えるメタリックなビルが「インターコンチネンタル上海浦西」。その並びのベージュ色のビルは「コートヤード・バイ・マリオット上海浦西」です。
「インターコンチネンタル上海浦西」
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「コートヤード・バイ・マリオット上海浦西」
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恒豊路方面のエリアです
西側:恒豊路周辺昔の中国臭、国営臭が濃厚な恒豊路周辺は、鉄道関連の仕事の人が利用する食堂や旅館が集まっています。勇気を出して路地の奥に入ってみて。
このエリアのお役立ちスポットは郵便局。切手がほしいとき、ポストカードを出したいときはこちらへ。長距離バス乗り場も点在しています。
「龍門賓館」の切符売場は閉鎖されました
「上海駅」といえば、ここ西側にあるホテル「龍門賓館」の穴場切符売場が有名でした。バックパッカー向けの情報誌などにはここが必ず載っていましたが、2014年5月現在「龍門賓館」はリニューアル工事中(2014年5月現在)。係員に聞いたところ、こちらの切符売場は閉鎖されたそうです。古いガイドブックにはまだ掲載されているかも。ご注意を。
北口を攻略!
普段から市内をいろいろ歩きまわっているナビですが、「行く機会がない場所ランキング」を決めたとしたら「上海駅北口」はベスト3に入るかも。在住者のナビのイメージは、何もない、治安が悪い、行きにくい。が、目線を変えてこの機会にじっくり歩いてみることにしました。
左の黄色っぽいビルが「中祥大酒店」
駅前すぐの風景。正面には建設中のオフィスビル、ローカルホテル「中祥大酒店」、あとは病院(眼科)のビルがあるのみです。地下鉄3、4号線「上海火車站」駅の出口に近い東側は、建設中のマンション、テナントが入っていないモールなどがあります。駅前だけど、多分物件的にはすごく安いハズ。人通りがほとんどないですから……。
西側はややにぎやか。江蘇省の南通、揚州など、列車で行けない(列車の駅がない)地方都市行きの長距離バスターミナルがあるからですね。ファストフード店や食料品店が並んでいます。「小楊生煎」もありましたよ。
駅を出て左に進んだこの並びに
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「小楊生煎」があります
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駅前を東西に延びる中興路を西へ歩くと、メガネの卸売市場があります。その先には「ホリディイン・エクスプレス」が。北口ではいちばん大きなホテルで、外国人の利用も多いようです(が、まわりにはメガネ市場しかありません)。
メガネの卸売市場
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その先に「ホリディイン・エクスプレス」
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さらに西へと進むと、陸橋「恒豊路立交橋」が見えてきます。ちょっと大回りになるけど、登ってみました。
目の前に陸橋が見えます
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ここまで来たなら渡ってみましょう
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陸橋からの眺め
この「恒豊路立交橋」は、行き来しにくい南口と北口を地上から歩いて移動できる唯一のルート(最短で行くなら地下道をお勧めします)。さらに、上海の鉄道ファンなら誰もが知っている場所なんですよ。線路端から撮影できる場所がほとんどない上海。撮り鉄たちはここでお目当ての列車の発車を待つのです。ナビもにわか鉄道ファンになって、中国ならではのレトロな列車を撮影してみました〜。
いかがでしたか? ぐるっと駅のまわりを歩いてみましたが、改めて鉄道ファンと、列車に乗る人のためのエリアだな〜と思ったナビ。あとは、市中心では売っていないレトロな土産物、繁華街から消えつつある国営的雰囲気を味わうための場所でしょうか。昔ながらの上海の空気を感じてみたい方はぜひ散策してみてください。
以上、上海ナビがお伝えしました。