ローカル感抜群の美食街「雲南南路」で、地元の人気料理はもちろん、中国各地のうまいものを堪能しよう!!
こんにちは、上海ナビです。上海を代表する美食街の一つ「雲南南路」をご紹介します。こちらの通り、2008年頃には実はすっかり廃れて、以前の賑わいの姿をとどめていなかったのだそう。人民広場にも近く、上海屈指の観光ストリート南京東路や外灘などにも近く、万博に合わせて観光地として再起を目指すため2008年末から大改造が行わました。その中心となったのが、黄浦区と杏花楼集団。以前は屋台が中心となった小汚いストリートだった「雲南南路」でしたが、今では屋台は姿を消してしまい、多くの杏花楼集団傘下の老舗レストランや、人気の海鮮レストラン、ローカル感抜群の羊肉しゃぶしゃぶなどが気楽に安心して楽しめる美食街になっています。どこも人気があるので、食事時には行列は覚悟していって下さいね!
赤い煉瓦が印象的な3階建ての歴史を感じさせるアパートと近代的なビルが混在しています。これは上海中で見かけられる現象なんですけれど、時代の流れに逆らって頑固に昔の味を守り続けているレストランと、そこに集う人々の生活を垣間見られるのも上海ならではの光景なのかもしれません。「雲南南路」も例外ではなく、ちょっとした隙間から、今も脈々と受け継がれた庶民の生活をのぞき見ることができ、そんな地元民がこぞって訪れ廃れそうになった「雲南南路美食街」を復興させたのかもしれません。
〜杏花楼集団を攻略せよ〜
万博にも参加している杏花楼集団とは、「杏花楼」を中心とした中国でも屈指の老舗レストラングループです。
グループ名にもなっている「杏花楼」は有名な月餅のお店。実は「雲南南路」から少し外れていますが、歩いて3分程度のところに「杏花楼」もあるのでご紹介します。
杏花楼月餅の老舗。その他にも、おみやげにぴったりな中華風おまんじゅうや草餅、さらには味付け鴨の頭や首など中国ならではのちょっと変わった食べ物が揃っています。店内でコーヒーやフレッシュジュース、ソフトクリームなどのサービスもあるので、ぜひご利用下さい。9月終わりから10月頃の中秋節には月餅を求める人の大行列ができているので、ご注意を。
小紹興紹興料理のお店と言うよりは、『白斬鶏』の有名店という方が通りがよいのがこちらの「小紹興」。休日ともなると、看板メニューの白斬鶏コーナーには会計を済ませた人が受け取りのために長蛇の列を作っています。さっぱりしていて実に紹興酒とよくあうので、ぜひ行列にめげずに食べてみて下さいね。2階以上は高級レストランになっているので、行列がいやなときにはそちらを利用するのがよいかもしれません。
洪長興
「雲南南路」の入り口にある、イスラム風の建物で羊のしゃぶしゃぶを楽しむことができるお店です。昔ながらの煙突付きの銅鍋の真ん中に炭を入れてお湯を沸かすので、何となくガスコンロで食べるよりもおいしく感じるのは気のせいだけではないはず。『熱気羊肉(35元)』生肉を人の手で薄くスライスするのは高級技術、お皿に並んだ様子は何とも美しいではないですか?不揃いだからこそおいしいと言うこともあるんです。ぜひお試し下さい。
徳大珈琲こちらも「雲南南路」の入り口に建つカフェ。1897年と書かれた壁は歴史を感じさせます。
店内では、どんな時間に出かけてもほとんど必ずと言って良いほど近所のおなじみさんがたばこを吹かしながら声高に何かを話している姿が見られます。飲んでいるのはコーヒーなのか、ビールなのか。昼間からのんびりとした光景は時代の流れがここだけ止まってしまっているかのようです。思わずソーダー水を注文したくなるそんなお店です。
五芳斋ちまきと言えば「五芳斋」と言うほど有名なお店です。中国では日本以上に昔からの風習を大切にしてるところがあります。日本と同じように、ちまきは5月の端午の節句に食べる習慣があります。只、自分たちが食べるだけではなく、日頃お世話になっている人、親戚や友人に配るためこれまた大量に購入するため、5月には大行列ができていることがあるので要注意です。
小金陵南京ダックこと『塩水鴨』の専門店。こちらも行列必死のお店です。本場南京人も太鼓判を押す本格派なので、我々日本人にとっては少々しょっぱい味付けになっています。これがビールと抜群の相性!300g盛りの15元で2〜3人が楽しく飲んでつまめる量です。食べ残してしまったら、ぜひお持ち帰りして夜のつまみにして下さいね!
大壺春上海の友人がもっともおいしい生煎包の一つだと豪語していたのがこちらの「大壺春」です。メニューがたったの3つだけというとっても専門的なお店でもあります。メニューを全部頼んでも16元!これはみんな試してみないといけないでしょう、ぜひ!
成昌園子店
園子とは白玉団子のこと。ただし日本の白玉団子とは逆で、団子の中に甘い胡麻餡が入っているのが一般的です。白玉をゆでたゆで汁も飲み干すのが中国流。美肌効果があるそうです。
白玉団子と一緒に涼麺(涼麺はスープなしの麺にお好みの具をトッピングできる中国風ファストフードです。)が楽しめます。
鮮得来知る人ぞ知る上海名物『排骨年糕』の専門店。カリッと揚げられた豚肉とお餅に甘辛いあんがかけられて、どこか懐かしい味がします。
〜他にもまだまだあるレストラン〜
杏花楼集団傘下のレストラン以外にもまだまだあります!
月円火鍋
まずは、「雲南南路」のちょうど真ん中あたりを横断している寧海東路にある火鍋屋さん。寧海東路を挟んで両側に本店と支店があるので、この辺り一帯はさながら火鍋地帯と化しています。その上、ピーク時には道ばたで鍋の準備をしていたり、順番待ちのお客が立ち話をしていたりと、活気あふれています。特に冬になると鍋の湯気が白く立ち上がりここだけ幻想的な風景が見られます。
振鼎鶏
上海の名物の一つ『白切鶏』もしくは『白斬鶏』。「小紹興」の名物と同じですが、こちらのお店はメニューが本当にこれだけ!鶏関係以外のメニューが何もない専門店です。食事時の店内似始めて入ったときには誰もがびっくりすることでしょう。山盛りってこれを言うんだ!と納得の量がどのテーブルにものせられています。蒸し鶏なので、さっぱりとしていて山盛りでも平らげてしまいます。『鶏血湯』と一緒に召し上がれ。注文はグラム単位でもできます。通は半羽(半只)単位で注文しましょう。
舟山海鮮
お店の前に並んだ水槽に生きたままの魚や貝が並び、自分で好きなものを選んで調理してもらうスタイルのレストランです。中にはこれは海鮮?と首をかしげたくなるものも並んでいます。せっかくなので、いろいろ試してみて下さいね。調理法はいろいろあるので、お店にお任せにするのが一番楽ちんだと思います。
いかがでしたか?雲南南路美食街は延安東路から淮海東路までのほんの1km足らずの場所なのですが、ありとあらゆる中国の美食がぎゅぎゅっと詰まっています。通りの南側には比較的新しいビルに入った大型チェーン店が多く、北側には、杏花楼集団を中心としたいわゆる老舗レストランが多く集まっています。どちらも甲乙つけがたいのですが、今回はあえて、老舗レストランを中心にご紹介しました。短い時間で効率的に中国の美食を味わいたいという方にはお勧めのグルメストリートです。以上、上海ナビでした。