たった2元で黄浦江沿いの景色を満喫! 旅行者にお勧めの路線5本と乗り方、利用法を徹底解剖。
こんにちは、上海ナビです。
上海の街は、真ん中に大きな川・黄浦江を挟んで二つに分かれています。この川を渡る手段としては、「南浦大橋」などの橋(タクシーなど車のみ)、地下鉄、トンネル(こちらも車のみ通行可)、観光トンネルなどの手段がありますが、もう一つ人気の手段として広く利用されているのが今回ご紹介する渡し船です。川の風を感じながら風景を楽しみつつ渡れるのが魅力。しかも運賃が激安なんですよ。早速ご紹介していきましょう。
黄浦江の渡し船を完全マスター!
外国人観光客にもお馴染みの存在
○
渡し船の魅力先ほどご紹介したように、黄浦江を渡る手段は「地下か車」になります。住民にとっては速くて便利だけど、旅行者的には味気ない移動法ですよね? そこでお勧めなのがこの渡し船。わずか5分ですが、クルーズ気分で移動できるわけです。これとは別に「黄浦江クルーズ」というアクティビティもありますが、こちらは乗船時間約1時間、運賃は約100元。しかも要予約。なので、時間がない! 予算がない! 予約忘れちゃった! という方には「渡し船」がお勧めなのです。
時間も余裕もたっぷりある方は、より快適な夜景クルーズを体験してみて下さいね。
黄浦江沿いのこの表示。見かけたら近くに渡し船乗り場があります
○
路線を知る!『上海ナビ』の掲示板にも「渡し船の乗り場が変わったんですか?」「行き先によって乗り場が違うの?」など、たくさんの疑問が寄せられていますが、今回はそれらの疑問を一気に解消したいと思います。旅行者の皆さんにお勧めの路線と乗り場、乗り場最寄りの見どころを以下まとめてみました! 覚えれば「ここに行くにはこの船が便利!」などわかるようになりますよ〜。
※「浦西」とは川の西側、外灘のある側です。「浦東」とは、川の東側。陸家嘴(東方明珠塔、森ビルなどの高層ビル群のあるエリア)がある側です。
観光客にいちばん利用される渡し船です
<東金線> 観光地同士をつなぐいちばんわかりやすく乗りやすい路線は「東金線」。渡し船ビギナーはここからスタートを! ※この路線に限り自転車、バイクは乗船できません。
運賃:2元(片道)
運行時間:7:00〜22:00
※曜日、時間により12〜15分毎に1本
上海を代表する観光地「外灘」に位置
☆
浦西側乗り場「金陵東路輪渡站」最寄りスポット:外灘、十六鋪、レ・スイート・オリエント外灘上海、ウォルドルフ・アストリア上海
高層ビル群からすぐの位置
☆
浦東側乗り場「東昌路輪渡站」(向かって右手の改札)
最寄りスポット:濱江大道(南側)、環球金融中心(森ビル)、金茂大厦
夕暮れは通勤客も多い路線
<東復線>東金線をマスターしたらこちらへ。陸家嘴エリアのオフィスで働く人が、仕事帰りにこの船に乗って老碼頭のバーに行くなんていう地元流の利用法も。
運賃:2元(片道)
運行時間:7:00〜21:00 ※30分毎に1本
「老碼頭」と「十六鋪」の中間地点に位置
☆
浦西側乗り場「復興東路輪渡站」(向かって左側の改札)
最寄りスポット:十六鋪、老碼頭、ホテル・インディゴ上海オン・ザ・バンド
先ほどの「東金線」と同じ乗り場ですが、改札は左。間違えないように!
☆
浦東側乗り場「東昌路輪渡站」(向かって左側の改札)
位置:東昌路1号(「濱江大道」の南突き当たりの先)
最寄りスポット:濱江大道(南側)、環球金融中心(森ビル)、金茂大厦
外灘のやや南側を進みます
<楊復線>「インターコンチネンタル浦東」など、『上海ナビ』でも人気のホテルが多い東方路エリア。ここに滞在するならこの路線をぜひ利用してみて。
運賃:2元
運行時間:5:00〜23:00 ※時間により10〜20分毎に1本
先ほどの「東復線」と同じ乗り場ですが、改札は右側を利用します
☆
浦西側乗り場「復興東路輪渡站」(向かって右側の改札)
最寄りスポット:十六鋪、老碼頭、ホテル・インディゴ上海オン・ザ・バンド
東方路エリアまで徒歩圏内
☆
浦東側乗り場「楊家渡輪渡站」最寄りスポット:東方路エリア、第一八佰伴
「南浦大橋」の下を通過します
<南陸線>「南浦大橋」の真下を通るマニア向けの路線。浦東側は上海万博跡地のすぐ北側です。なんと24時間運行してるんですよ! 知られざる上海の姿が見えるかも? 運賃は最安です。
運賃:5角
運行時間:24時間 ※21時〜早朝4時までは60〜90分に1本。その他約12分に1本
「南浦大橋」の高架下北側に位置
☆
浦西側乗り場「陸家浜路輪渡站」最寄りスポット:南浦大橋
旧万博会場の最北端に位置
☆
浦東側乗り場「南碼頭輪渡站」最寄りスポット:上海万博跡地(旧A区周辺)、インターコンチネンタル上海エクスポ
夕暮れが絶景! 観光客が少ない穴場路線
<泰公線>ここ数年で激しい変化を遂げている北外灘と、ラグジュアリーホテルが増加中の陸家嘴エリア北側を結びます。空いていて、夕暮れは絶景。ナビイチ押しの路線です。
運賃:2元
運行時間:7:00〜19:00 ※10分毎に1本。土日は20分に1本
バンヤンツリー上海のすぐ東側に位置
☆
浦西側乗り場「公平路輪渡站」最寄りスポット:バンヤンツリー上海オン・ザ・バンド、舟山路旧ユダヤ人街
マンダリン・オリエンタル上海の入り口北側に位置
☆
浦東側乗り場「泰同桟輪渡站」最寄りスポット:マンダリン・オリエンタル上海、上海海洋水族館
<まとめ>
各船着き場からいろいろ路線が出ていること、線の名前で行き先が一目瞭然だということが少しわかったのではないでしょうか。線の名前は、日本の電車「埼京線」「京成線」みたいに、行き先の地名を一文字ずつとった名前なんです。各路線の位置を地図で確認してみましょう。
実は市内にはまだまだ路線があるんですが、とりあえず代表的なのは以上の5路線。もっと知りたい方は、以下公式サイトを見てみて下さい。2014年3月現在、計18路線もの渡し船が運行中です!
上海市輪渡有限公司(中国語のみ) www.shanghaiferry.com/index-1.html
実際に乗ってみました!
各乗り場の切符売場
渡し船には、空調船(運賃2元)と普通船(運賃5角)があります(乗り場によって出ている船が異なります)。自転車やバイクが乗る船も。切符の買い方はどこも同じです。各乗り場の切符売場に時刻表が貼ってあるので、次の便、最終便の時間などはここでチェックを。乗り場には売店、トイレなどもあります。
※身長130cm以下の子どもは無料で乗船できます(子どもの単独乗船は禁止されています)。
切符売場には時刻表が掲示されています
|
|
料金表。各乗り場で料金が変わります。交通カードのチャージも可能
|
コンビニでアイス買ってから乗る?
|
|
乗り場にはトイレもあるので安心
|
行き先が2ヵ所ある乗り場には、こんな表示が出ています。行き先によって改札が変わります
また、一つの船着き場から2路線が出ている場合があります。乗り間違えるととんでもなく遠い場所に到着してしまうので、行き先と矢印、乗り場を確かめて乗船しましょう。また、自転車やバイクで乗る場合は料金がそれぞれ異なります。切符売場の料金表をご確認ください。
では、実際に乗ってみましょう〜。
☆空調船:東金線
まずは切符売場でプラスチック製のコインみたいな切符を買い(2元)、改札にこのコインを投入して桟橋から乗船します。交通カードでも乗れるんですよ。改札にタッチしてそのまま乗船できます。
船内はこんな感じです。観光客が多い東金線は2階デッキが大人気。
1階はこんな感じ。日常で使っている通勤客が目立ちます
|
|
片隅に2階への階段が
|
2階室内席。寒い時期、暑い時期はエアコン付きのここが人気
|
|
観光客は2階デッキに集まります
|
昼間と夜では違った風景を楽しめますよ♪
☆普通船:南陸線
こちらも乗り方は同じ(運賃は5角)。ローカルな船なので、乗客は8割バイク(配達や通勤など)でした。同じ桟橋から乗るのでちょっぴり危険。バイクの人たちが全部乗ってから乗船したほうがいいかも。
船内はこんな感じです。船というより駐輪場みたいな雰囲気。屋外デッキは喫煙所と化してます。
南浦大橋の下を通って進みます。南側には上海万博の旧中国館(現:中華芸術宮)や上海メルセデス・ベンツ・アリーナが見えました!
※渡し船各路線でも利用できる交通カード。買い方、使い方はこちらの記事をご覧下さい。
いかがでしたか? 約5分の船旅ですが、充実のひとときを楽しめる黄浦江の渡し船。夜景クルーズの予約を忘れてしまったとき、地下鉄の駅よりも船着き場のほうが近いと分かったとき、普通の観光客が行かないような場所に行ってみたいときに、ぜひ利用してみて下さい。あ、あと! 上海の地下鉄やバスは自転車を持って乗ることができません。自転車旅行やレンタサイクルを利用する方は、ぜひこの渡し船をフル活用して上海を楽しんでくださいね。
以上、上海ナビがお伝えしました。