お年寄りたちの趣味にかけるエネルギーが炸裂! 元気をもらえる早朝の公園へ、早起きしてLet’s Go!!
こんにちは、上海ナビです。
上海の定番観光地といえば「外灘」や「豫園」ですが、知る人ぞ知る大人気の場所といえばここ「魯迅公園」です。でも、市中心からはやや離れているし、ガイドブックでも小さくしか紹介されていないので、皆さんスルーしているのではないでしょうか。「魯迅のお墓がある公園? 魯迅なんて読んだことないし」という理由で足が向かない人もいるかもしれません。でも、それではあまりに惜しい! ナビ的にはここ、外灘や豫園よりもお勧めの場所なんです!
「魯迅公園」へ行こう!
8号線側の1号出口です
「魯迅公園」の最寄り駅は、地下鉄3、8号線「虹口足球場」駅の、8号線乗り場側1号出口(3号線乗り場側にも1号出口があるのでご注意ください)。出るとすぐ左手に公園入り口があります。
この正門は四川北路沿いにあります
正門から入る場合は、1号出口を出て右手の四川北路を左へ。道なりに進むと左手に入り口があります。
【お役立ち】正門までのルートの途中にエアポートバス機場4線の発着所があります
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【お役立ち】正門の向かって右手には旅行案内所と、鉄道の切符を買える窓口あり
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日出とともにオープンします
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「魯迅公園」を楽しむコツ「魯迅公園」は、散策したりボートに乗ったり、木々や草花を眺めたりといった一般的な公園の楽しみ方もできますが、メインとなるのは人間観察と交流です。オープンは朝5時(冬期6時)。早朝散歩のお年寄りと猫おばさん(公園内の猫の世話人)から来園し、午前8〜9時ごろがもっともおもしろい人材が豊富な時間帯となるため、遅くとも朝9時までには到着を。彼らが帰宅するのは大体午前11時ごろです。お昼を過ぎると醍醐味を味わえませんのでご注意ください。
「魯迅公園」を歩こう!
「魯迅公園」は、一周のんびり歩いて1時間ほどの大きな公園です。縦長の池のまわりをぐるっと歩けるコースができているので、コース沿いに点在する見どころを見つつ自由に歩けばOK。順路も自由です。公園自体には約100年の歴史があり、2013〜2014年夏にかけて1年間の改修工事が行なわれました。今回ナビが訪れたのは2014年の秋。新しい見どころと定番の見どころ、訪れる人たちの様子をまとめてみました!
2014年秋:リニューアル後の「魯迅公園」
こんな街灯が設置されました
昨年の閉鎖後に新たに作られたもの、設置されたものとしてニュースなどで伝えられているのが英国風の街灯。公園内全体にこの街灯が立っています。もう一つは、1929年に設置された給水器に濾過装置を取り付けたもの。運動する人が多いので、飲み水がほしいという意見が多かったのでしょうか。この日も水筒を持った人たちが行列を作っていました。もう一つ、今まで茶室だった建物が「莹珠閣」という食堂になってました。こちらも大行列!
正門を入って進んだ突き当たりには、「魯迅公園」の歴史を紹介するレリーフが登場。内山完造さんも彫られているところが日本人的にうれしいです。
敷石、アスファルトなどがきれいに
歩道なども以前よりきれいに整備されていました。それと、目立ったのが新たにたくさん植えられていた桜の苗木。「日本桜花」というプレートが建てられていました。春はお花見を楽しめそうです。
体操器具コーナーがリニューアルしてしまったのはちょっと残念? 高い鉄棒やウンテイがなくなってしまった今、超人技を見せてくれたおじいちゃんたちは今どこで活動しているのでしょう。
新しくなった運動器具コーナー
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新たにこんなベンチが設置されていました
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銅像エリアが登場
ナビ的に注目したのは、正門左手にできていた世界の文化人の銅像群。ゲーテやバルザック、ユーゴーなどの像が約10体立っているのですが、今後おもしろ写真の撮影スポットになりそうな予感……。早速こんな写真が撮れました……。
ヴィクトル・ユーゴー、顔がなんか嫌がってる
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上海市民に囲まれて困惑中のトルストイ
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定番の見どころをまわろう
「魯迅公園」のメイン施設といえば「魯迅記念館」。こちらは公園の改装工事中も変わらず開館していました。園内にある魯迅のお墓も変わっていません。
周辺、憩いの場になっています
1980年代に建てられた「日中友好鐘座」もそのままです。時計なので、散策時の待ち合わせ場所にするのもいいかも。
ここだけ入場料15元が必要
無料で入場できる「魯迅公園」ですが、一角に有料エリア「梅亭」(15元)があります。梅が咲く季節はぜひ散策を。園内には、第一次上海事変末期に起きた爆弾事件の現場となった場所があり、ハングル語の石碑や事件の実行者とされるユン・ポンギルの資料を展示する「梅軒」があります。
広い池でボートに乗ろう
定番のミニ遊園地とボート乗り場は親子連れに大人気。ミニジェットコースター、メリーゴーランド、海賊船などが揃う遊園地はそれぞれチケット制で5〜40元。窓口で乗りたいものの券を買い、乗り場で係員に渡すシステムです。ボートは4人乗り40元からで、デポジットが50元ほどかかります(船の形や大きさによって変わります)。
季節の花を鑑賞できるのも「魯迅公園」の魅力の一つ。春は梅、桜、ツツジ、夏はハス、彼岸花、秋は菊などを鑑賞できます。
「魯迅公園」に集まる人々
大合唱団です
新旧の公園内の見どころ以上にナビがご紹介したいのはこちら。集まる人たちの音楽を聴いたり、ダンスに参加したりしながら散策しているとあっという間に数時間たってしまいます。特に土日は規模が大きい集まりがあります。ぜひ見ていただきたいのは合唱とブラスバンド。あとは個人で何かおもしろいことをしているご老人たちでしょうか。
ブラスバンドの野外練習。大迫力です
動画も撮ってきました! こんな感じです。飛び入りも可です。「ちょっと教えて」と声をかければ喜んで教えてくれる人ばかりですよ。
公園のあちらこちらにこんな集まり、人だかりができています
ほかに、日本語サロン(日本語で会話するサークル)、時事ネタサロン(時事ネタをひたすら立ち話する会)、ウイグルダンス、ハーモニカ、編み物、中国ゴマ、九官鳥おじさん、笛、バドミントン、陰陽ボール、お経唱え、孫自慢などの集まりがあります(グループによって集まる曜日を決めている場合があります)。以前、ナビも遭遇して度肝を抜かれた「寒中水泳の会」は、釣り人と諍いが起きたため池が遊泳禁止に。解散したようです。
上海文化を見に行こう
市内の各公園でもこういったグループ活動は見られますが、魯迅公園はその中心地。合唱のグループは、定年退職した音楽教師の集まりだったりと本格派なのが特徴です。浦東エリアなどからバスを乗り継いで毎朝やってくる人もいるのだそう。大人たちによる公園でのサークル活動は上海文化の一つといってもいいかも。旅行中ぜひ見ていただきたい立派な上海名物なのです。
いかがでしたか? 「魯迅公園」には何度も足を運んでいるナビですが、毎回その熱気とおもしろさにいたく感動させられてしまいます。行くたびに「このおじいちゃん、まだここで笛吹いてた!」「最近はこんなサークルが登場してるのか!」など発見も多いので、定期的に様子を見に行かないと心配なほど。ぜひ皆さんも、「魯迅公園ワールド」にハマってみて下さい。行けば上海がもっと好きになるハズです。
以上、上海ナビがお伝えしました。