1800年創業の老舗がルーツの上海料理店で、レトロな伝統料理を味わおう。
こんにちは、上海ナビです。
上海に来たからには食べておきたい上海料理。でも、ガイドブックに載っているお店を上海人に見せて「ここ、どう?」と聞くと、たいてい「いいと思うけど、高いですよ」「まあ、いいんじゃないですか」などと煮え切らない答えが返ってきます。では、現地の上海人が本当にお勧めしたい上海料理店ってどこなんでしょうか。ということで何人かの上海人に徹底聞き込みをしたナビ。出てきた店名を吟味して、その中からもっとも評判が良かった「人和館」に行ってみることにしました!
「人和館」へ行こう!
「人和館」があるのは地下鉄9号線「嘉善路」駅エリア。市街地南の大通り・肇嘉浜路沿いにあります。駅からは徒歩3分ほど。
筋金入りの庶民派伝統上海料理店
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「人和館」とは?現在の店舗がオープンしたのは2014年とのことですが、このお店のルーツは上海最古のレストランと言われている「老人和」なのだそう。その「老人和」が当時の方浜中路(豫園エリア。現在は残っていません)にオープンしたのは1800年。なんと、トータルで200年もの歴史があるお店なのです。そして当時から変わっていないのが、「糟(酒粕)」を使った料理を得意としている点。上海の酒粕料理は大好きなナビ。期待が高まります♪
午前11時前。オープン前のウエイティングスペースの様子です
が、そんな懐かしい伝統料理を出している人気店だけに、食事時は慢性的に混雑しています。2018年1月現在も特に中高年層にファンが増加中らしく、休日は1時間以上待ちなんてことも……。スムーズに入店するなら、平日の午前11時半までには到着するようにしましょう。それを過ぎると整理券制になります(電話予約はできないそう)。ナビはオープンする11時に到着したのですが、既に開店前から待っている人がいました。
店内はこんな感じ。レトロでシックな雰囲気です。BGMも古いレコードのような、オールド上海をイメージしたものでした。あと、店員さんはみんなおさげ髪スタイルなんですよ。
昔ながらの上海料理にチャレンジ
それでは早速お勧めメニューを紹介して行きましょう。平均予算は80元前後です。メニューには日本語もついているので安心ですね。また、「人和館」は麺料理のお店としても有名だそう。席に案内される前に、「麺ですか? 料理ですか?」と聞かれます。今回ナビは料理をチョイス。次回は麺も食べに来てみたいな。
※2018年現在のメニューと価格です。
メニューは日本語付き
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おしぼり代2元が加算されます
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小青島(13元)
まずはビール。定番の青島のほか、ビール以外にも紹興酒、ワインなどが揃っています。ユニークなのは、老上海珈琲(昔の上海のコーヒー)や阿華田(ミロに似た溶かして飲む麦芽飲料)など、レトロなドリンクメニューが揃っていること。興味のある方はお試しを。
蘿卜絲海蟄&爽口石耳(27元)
少人数で利用する際にうれしい前菜の2点セットメニュー。大根とクラゲの細切りの和えものと、イシキクラゲの和えものです。どちらも歯ごたえがよく、さっぱりした風味。
驚きのやわらかさ
金牌紅焼肉(19元)
上海名物であり、こちらのお店の看板メニューでもある紅焼肉(豚バラ肉の醤油煮込み)です。紅焼肉って、大皿で大量に出てくるお店が多いのですが、こちらは一皿一人前。一人旅でどうしても紅焼肉を食べておきたいというときにお勧めです。八角の香りが効いていて、見た目より油っぽくなく美味。箸で切れるほどのやわらかさです。煮卵付き♪
酒粕風味のあんかけが美味
糟溜魚片(36元)
酒粕料理が得意な「人和館」では、これを頼むのが通なのだとか。白身魚の酒粕風味炒めです。淡白な味の白身と酒粕のあんかけがマッチ。これにハマったら、「糟(酒粕)」の文字がつくほかのメニューもチェックを。酒粕系の上海料理って、あまり紹介されていないのですが日本人の口にとても合うんです。
軽く揚げた米餅
老上海粢飯糕(9元/3つ)
点心は、定番の小籠包ではなくこっちにしてみました。上海の伝統的な揚げ餅です。外はカリッとしていて、中は米と餅の中間みたいな歯ごたえ。味はまったく付いていないので、米の風味と揚げ目の香ばしさだけを味わう素朴な一品です。単純だけど奥深い料理ですよね。
最後には無料サービスのスイカが出ます。今回は定番の上海料理を頼んでみましたが、ほかにもシーズンには上海蟹料理もお勧め。フカヒレやアワビなどを使った高級メニューも揃えています。予算に合わせて選んでみてください。
いかがでしたか? 手頃な値段とレトロなインテリア、地元中高年ばかりの客層など、雰囲気は思い切りローカルなのに、メニューに日本語があったり、小皿料理が充実しているなど、日本人旅行者のニーズにもしっかり応えている「人和館」。どこで食事しようか迷ったら、ぜひ候補に入れてみてください。
以上、上海ナビがお伝えしました。