1900年創業の老舗行列店! 今も進化中の名店で上海一の小籠包を味わおう。
こんにちは、上海ナビです。
今日ご紹介する「南翔饅頭店」は、言わずと知れた老舗小籠包専門店です。創業は1900年。上海でいちばん有名なレストランと言ってもいいほどで、連日大行列ができている人気店なんですよ。しかも、老舗でありながら常に進化中! 2018年秋にまたまた新装オープンし、メニュー、買い方、システムが大幅に変わりました。おそらく、現時点(2018年末時点)で皆さんが参考にしている2018〜2019年版のガイドブックに掲載されている情報はもう古いです……。ということで、ナビといっしょに最新情報の予習をしましょう〜。
「南翔饅頭店」に行こう!
「南翔饅頭店」があるのは上海を代表する観光地「豫園商城」の真ん中です。最寄り駅は地下鉄10号線「豫園」駅。駅からの最短距離での行き方を詳しくご紹介します。
一つ目の広場の左手にテイクアウト用店舗
2018年秋以降変わった最大の点は、テイクアウト用店舗とイートインの店舗が別の棟になったこと。テイクアウト目当ての方は、豫園商城の北側の広場にある「九獅楼」という建物の一階へ。上記のルートで来た場合は、まずこの建物が先に見つかります。※この店舗の上の階が2018年現在工事中。今後、イートインスペースが設置される可能性もあります。
一つ目の広場を過ぎ、左奥へと歩くと池に面したこの建物が見つかります
イートイン目当ての方は、豫園商城の中心地「九曲橋」のある池に面したこちらの店舗へ。もともとこの店舗の側面がテイクアウトカウンターになっていましたが、それが先ほどの場所へ移転した形になっています。
池側から見たイートイン用店舗
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以前はここがテイクアウトカウンターでしたが、現在は閉まっています
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上海を代表する老舗
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南翔饅頭店とは?「南翔饅頭店」は1871年、清の光緒年間に嘉定県南翔(現・上海市嘉定区南翔鎮)の点心専門店として創業。現在の場所に店を出したのは1900年だそうです。職人さんがていねいに作る「南翔饅頭店」の小籠包は、その品質が認められ、1989年には中国政府より「優秀品質製品金鼎賞」を受賞。わずかに厚めのもちっとした皮、豚肉や蟹味噌のシンプルな風味を味わえるのが特徴です。「本場の小籠包を食べ極めたい!」という方は、こちらで食べてから発祥の地・南翔まで足を伸ばしてみるのもお勧めです。
上海一の老舗で本場の小籠包を味わおう!
平日午前の行列。並びたくない方はオープン時間の朝8時ごろが狙い目
それではまず、イートインの店舗からご紹介していきましょう。ナビは大混雑していることを予想して平日の朝10時に到着したのですが、それでも30分ほど並びました。相変わらず大人気です。
行列の先頭付近はこんな感じ。ここから店員さんが席まで案内してくれます
ダイニングスペースは2階と3階。順番が来たら店員さんがどちらかに案内してくれます。以前はフロアによってメニューやオーダーシステムが異なりましたが、2018年秋以降はすべて同じになっています。あとは、以前のように座って食べている人の背後で席が空くのを待つような、カオスな状態もなくなっていますのでご安心を。ただし1階で順番に案内されるので、利用客側がフロアを選ぶことはできません。
※移動は階段のみ。ベビーカー、スーツケース、車椅子などは、1階で係員が預かってくれます。
メニューです
メニューはこんな感じ(各フロア共通)。写真付きなので指差しでいけますね。「以前はセットメニューだけだった」「カウンターで食券を買ってから席で待つシステムだったはず」など、過去情報を頼りにしている方は要注意。現在はすべて単品メニューで、テーブルで店員さんにオーダーするシステムになっています。支払いもテーブルで、オーダー後(料理が運ばれてくる前)に支払います。
今回ナビがオーダーしたのはこちら♪
伝統鮮肉小籠(36元/6個)
小籠包は全部で9種類用意されていますが、ナビはいちばんシンプルな豚ひき肉入りをチョイス。肉汁たっぷり、皮はもちもちで安定のおいしさです。よく、「昔のほうがおいしかった」という口コミを聞くけれど、10何年前から食べているナビの率直な感想は、「前よりはおいしくなっていると思う」です。ほか、蟹味噌入りの「蟹黄鮮肉小籠」(68元/6個)、松茸入りの「松茸鮮肉小籠」(108元/6個)もお勧め。
蟹味噌のスープを味わうための饅頭
蟹黄灌湯包(42元)
お馴染み、皮にストローを刺して中の蟹味噌スープを飲むスタイルの大型小籠包です。アツアツで危険なのでちょっと冷めてからどうぞ。
野菜やお肉もちょっと食べたいというときに
糖酢小排&双笋(48元)
小皿料理のメニューが大充実している2018年現在の「南翔饅頭店」。酔っ払い鶏「南翔酔鶏」(38元)やクラゲの酢の物「涼拌海蜇頭」(48元)などと迷った結果、上海の伝統料理「糖酢小排(豚スペアリブの甘酢揚げ)」とマコモダケ、茎レタスの和え物を選んでみました。昔ながらの味でおつまみにもぴったり。
小籠包のサイドに頼むスープといえばこれ
干貝蛋絲盅(38元)
錦糸卵と貝柱のスープです。リニューアル前から、小籠包のサイドメニューとしてお馴染みだった定番の一品。やさしいおいしさです。
<知っておきたい! メニュー情報>
午後2時以降のおやつタイムは、ほかの時間帯にはない点心メニューが登場。春巻、ごま団子、豚の形のカスタードまんなどを楽しめます。また、特に覚えておきたいのは、同じく豫園商城内の有名老舗茶館「湖心亭」のお茶が「南翔饅頭店」でもオーダーできるようになったこと! 「湖心亭」へ移動せずに、小籠包とともに中国茶を味わうのがイマドキの豫園商城攻略法です。
14時以降の点心メニュー
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「湖心亭」の中国茶も味わえます
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お得なテイクアウトで食べ歩きを楽しむ!
テイクアウト用店舗へGo!
「ツアーなので座って食べる時間がない!」「ほかのお店のものも食べたいので、少し味わえればいい」という方は、先ほどご紹介したテイクアウト用店舗へ。
まずは支払い窓口に並び、レシートを受け取ります。テイクアウトメニューは、豚肉の小籠包「鮮肉小籠饅頭」(20元/12個)と蟹味噌スープ饅頭「蟹黄灌湯包」(25元)の二種類。値段と量を考えると、店内で座って食べるよりもかなりお得です。
この窓口に並びます
レシートを受け取ったら、向かって左手の受け取りカウンターに並びます。順番がきたら、係員にレシートを渡して小籠包を受け取り、黒酢コーナーで黒酢をかけ、箸を受け取ります。
窓口横にガラス張りの調理場
気づいた方もいるかもですが、イートインの店舗のメニュー名は「伝統鮮肉小籠」。テイクアウトは「鮮肉小籠饅頭」。なんと、違う小籠包なのです。テイクアウトのほうは、皮がよりもちもちでやや小ぶり。素朴な風味で本場南翔の味に近い気がします。お腹に余裕のある方はぜひ食べ比べてみてください。
店内で食べたのと形も違います
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こんな感じでテイクアウト。食べ歩きできます
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いかがでしたか? 以上、2018年末現在の「南翔饅頭店」の様子でした。不定期で気づかないうちにシステムやメニュー、値段が変わる情報サイト泣かせな同店。でも、今回いろいろメニューが増えたこともわかったので、まだ食べていないメニューを味わいに定期的にチェックに行くのも悪くないなと思ったナビでした。ぜひ皆さんも、最新の「南翔饅頭店」を体験してみてください。
以上、上海ナビがお伝えしました。