一歩入ればアラビアンナイトの世界。若者と電化製品の街、徐家滙で香辛料たっぷりの新彊料理を食す!
こんにちは、上海ナビです。同じアジア人とは思えない彫りの深い顔立ちの店員たち、きらびやかな店内の装飾はまさにアラビアンナイト。そんなお店で本場の新彊料理が味わえるのが今回ご紹介する「耶里夏麗」です。日本人には、新彊よりシルクロードや敦煌のほうが聞き慣れた名前かもしれません。中国北西に位置するこの地に住むのは、ウイグル族などのイスラム教徒の人々。そのため、彼らは中国料理で最もよく使われる食材・豚肉は料理に使いません。主に羊肉を使って作られるので、羊独特の臭みを消すための香辛料を多用します。中国の広さを舌で感じることのできる新彊料理を楽んでみましょう。
お店があるのは、上海の秋葉原こと「徐家滙」でも一番賑やかな通り「金鈅橋路」と「南丹路」の交差点近くです。平日にもかかわらずかなりの人出!
1号線徐家匯駅のある交差点には多くの百貨店やショッピングセンターが立ち並んでいます。「美羅城(メトロシティ)」の地球儀のような外観を目印に金鈅橋路を探しましょう。一方通行なのでタクシーで向かうときには注意が必要です。
金鈅橋路にある上海のおやつ「生煎包」のお店。道を歩いていると多くの人が何かを食べながら歩いていますが、それは金鈅橋路沿いにあるこれらのお店で売っています。焼き上がる過程が目の前で見られるんですよ。熱々なので食べるときにはヤケドに注意!
道の向かい側には、海外ブランドを中心に扱うショッピングビルが建っています。週末は若者でいっぱい。
〜いざ!アラビアンナイトの世界へ!〜
こちらが「耶里夏麗」。入口脇で串焼きを焼いている彫りの深いウイグル人のお兄さんが目印。串焼きの香りがあたりに広がっています。
平日の昼前に行ったにもかかわらず、すでに満席。天井の曲線と店中に漂う香辛料の香りがエキゾチックな気分を盛り上げます。
自制酸ナイ(女へんに乃)(16元)
ぜひオーダーしたい自家製ヨーグルト。自家製ならではの濃厚でコクのあるヨーグルト。自然な甘さが口の中に広がります。ヨーグルトはデザートでは?と思われるかもしれませんが、ここ中国では飲み物。それぞれが主張の強い新彊料理なので、ヨーグルトを飲みながらでもおいしく食べることができます。
カオ(火へんに考)羊肉串(3元/串)
羊肉が苦手な方も、ぜひ一度試して頂きたい一品。クミンをはじめとするピリ辛の香辛料がかけられ、炭火で焼かれています。この串には肉の刺し方に決まりがあって、脂身の多い部分を赤身肉で挟み込むように刺すのだそう。そのため、大胆にかぶりつけば肉汁が口いっぱいに広がります。冷えたビールとよく合う新彊料理の定番です。
紅柳カオ(火へんに考)羊肉(10元/串)。
写真では分かりにくいかもしれませんが、上の串の3〜4倍くらいの大きさです。紅柳はギョリュウまたはタマリクスと呼ばれる砂漠に生える植物。その枝に刺して焼かれています。
〜小麦粉料理の妙技〜
新彊料理の代表と言えば牛肉拉麺なのですが、こちらのお店には他のお店で見かけない小麦粉料理がたくさんあるんですよ。
新彊バン(手へん半)麺(10元)
麺と具が別々に出てきて目の前で豪快に麺にかけてくれます。腰の強い麺で、食べ応えあり。トマトベースの味付けでさっぱりとしています。
大盤鶏(48元)
看板メニューのひとつ。平打麺とジャガイモの料理です。味付けはインドカレーに近い気がします。新彊版カレーうどんといったところ。
薄皮包子(12元)
羊肉の餃子。かぶりつくと、中から香辛料の香りが漂い、普通の餃子とはまるで違う新しい味に出会えます。餃子の中身に蓮根が入っているのでシャクシャクした歯ごたえ。ついついもう一口頬張ってしまいます。
羊骨湯(12元)
その名の通り、ぶつ切りの骨つき羊肉の入ったスープ。あっさり塩味でタマネギや人参など野菜もたっぷり入っている優しい味です。ほとんど羊の臭みは感じません。
石河子涼皮(12元)
石河子とは、新彊ウイグル自治区の都市の名前。涼皮は葛きりのような食感の中国食材。ポピュラーな食材なのでその地方によって味付けや、一緒に和える物がかわってきます。少し酸っぱくて、ピリ辛の味付けは、羊串同様ビールによく合います。
いかがでしたか?本当に広く、まだまだたくさんの民族がいろんな地方に住んでいる中国。今回ご紹介したのは新彊料理のごく一部です。今回ご紹介しきれなかった部分は、ぜひご自分の舌で確かめてみてくださいね。以上、上海ナビがお伝えしました。