体の中からキレイになろう。上海の大動脈、延安西路で食べる漢方。体も心も中から温まる、小サイズの土鍋スープ。
こんにちは、上海ナビです。「医食同源」とは、病気をなおすのも食事をするのも、生命を養い健康を保つためで、その本質は同じだと言うこと(広辞苑より)。中国では古来より食事こそ健康の根本だとしています。その究極が漢方薬になるのでしょうが、煎じられた漢方薬のにおいを嗅いだことってありますか?まあ、あまり歓迎されるにおいではありません。毎日飲むにはちょっと抵抗があるのが漢方薬。今回ご紹介する土鍋スープはもう少し取っ付きやすい漢方薬のスープ版ってところでしょうか。本場中国ではどのような医食同源が実施されているのでしょう。
小さな土鍋にそれぞれ色々な効能のある具材を入れて、半日以上じっくりと窯で煮込まれます。売り切れ御免なので、人気の具材は夜の営業前に無くなってしまうこともあります。色々楽しみたい方はお昼の時間を狙って行きましょう。
お店があるのは、延安西路と定西路の付近。何故かこの辺りにレストランが集中しています。 昼間と夜では雰囲気もがらりと変わります。
延安西路の駅。南側改札を抜けると変わった形の歩道橋があるので、斜め向かいに渡ります。SECOMの看板を目印に。
渡りきったところにちょうどあるのが北京の老舗漢方薬店「同仁堂」です。前を通るだけでも漢方薬のすごいにおいが漂ってきます。
こちらが「湯司令」。赤い扉が目印。
夜はこんな感じ。まわりよりひときわ明るいのでよく目立ちます。
〜本店、支店?あなたはどっち?〜
こぢんまりした店内ですが、2階席もあります。実はこちらの湯司令、本店よりすぐ近くに建つ支店の方が立派でとても綺麗なんです。
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延安西路沿いに建つ支店。4階建ての堂々とした建物。サイドメニューはこちらの方が豊富です。
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元々おじさんとおばさん二人で切り盛りしていたこのお店。向かい側にオフィスビルが建ったとたんお店も大繁盛。あっという間に支店を出すほどに発展したそうです。今では本店のまわりに色々なレストランが並ぶちょっとしたグルメストリートになりました。気になるスープのお味は本店も支店も同じ秘伝のレシピとのこと。但し、スープ以外のメニューは圧倒的に支店の方が豊富なので、色々食べてみたいという方には支店をお勧めします。
<支店のサイドメニュー>
〜土鍋スープをオーダーしよう!〜
土鍋スープのメニューは壁に貼ってあります。
値段は8元から108元までと幅広く揃っています。多くは10〜20元くらいのお手頃価格。最も高級なスープは冬虫夏草を使ったもの。この冬虫夏草は蛾の幼虫に寄生する菌類で古くから漢方薬として珍重されてきています。高価な物では1本(約2cm)50元もする物もあるとか。そう考えるとお手頃価格なのかな?という気がしてきます。
<菌菇烏鶏湯(12元)>
心臓病、貧血などに効果有り。ヒラタケと烏骨鶏(ウコッケイ)のスープです。結構あっさりした味付けです。
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<雑菇土鶏湯(15元)>
脾臓、胃などに効果有り。雑菇はいろいろなキノコ、土鶏は放し飼いの鶏のこと。野性味あふれるスープです。
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<黄豆猪手湯(9元)>
美肌効果有り。猪は豚のことなので豚足と大豆のスープです。コラーゲンたっぷりなので飲んだ翌日は本当に肌がツルツルになります。
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<桂花圓肉[奄鳥]鶉湯(10元)>
脾臓、胃などに効果有り。ウズラのスープ。たまに頭が丸ごと入っているのでご注意を!
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南昌撈麺(6元)
味付け卵と刻んだザーサイ、唐辛子と胡瓜のシンプルな冷やし麺です。麺の種類がいくつか選べるのでいろいろな食感が楽しめます。熱々のスープによく合うので、ランチに注文しているサラリーマンをよく見かけます。
韮菜盒子(8元/4個)
ニラまんじゅう。たっぷりの油で揚げてあり、表面はカリッと中はモッチリしています。他のお店にも同じようなメニューはありますが、カリッとした食感はここだけのオリジナルです。