街歩き、観光をもっと自由に、お得に! 交通カードの利用法、疑問、最新情報を徹底解説。
こんにちは、上海ナビです。
上海で地下鉄やバスを使った自由な観光を楽しみたいなら、欠かせないのが交通カード(上海公共交通卡)です。交通機関の運賃がとても安い上海ですが、このカードを使えばさらにお得に便利に利用できるんですよ。旅行者の皆さんからも、「空港で買えますか?」「駅の窓口でチャージできなくなったらしいけど?」「デポジットの払い戻し方法は?」など、常に交通カードに関する質問が届きます。ということで今回は、交通カードの疑問を徹底解説。初上海旅行の皆さんも、これを読んでぜひ利用してみてください。
※2017年現在の使い方をご紹介しています。
中国語ができる方は、交通カードの公式サイトを直接読んでみてください。
http://www.sptcc.com
交通カードを入手しよう
改札脇のここで買えます
まずは交通カードを入手しましょう。販売しているのは地下鉄の主要駅、郵便局、浦東発展銀行です。地下鉄が乗り入れている「浦東国際空港」「虹橋国際空港」でも、駅へ行けば購入できます(浦東国際空港はリニアモーターカーの切符売り場で販売)。コンビニ(「可的」「好徳」)でも扱っていますが、品切れやチャージ機の故障が多いので地下鉄の駅で買うのがお勧めです。
ナビは今回、地下鉄2、7号線「静安寺」駅の窓口で買ってみました。窓口の営業時間は7:00〜22:00。カードのデポジットは20元です(返却時に戻ってきます)。これに、とりあえず100元をチャージしようと思い、計120元を係員に渡しました。以下のメモを見せるとスムーズですよ。
※チャージの金額は10元単位。上限は1000元です。
我要一张交通卡(普通卡)。→交通カード(一般カード)を一枚下さい。
要充值100元。→100元をチャージしたいです。
パスケースを持参すると携帯が便利
買えました〜。少し前までは、赤、青などいろいろなカラーのカードがありましたが、2017年現在新規で購入する場合はほとんどが紫のカードになります。また、今回は一般カード(普通卡)を買いましたが、季節や時期によっていろいろなデザインのカードが発行されています。ここ最近の人気はディズニー系。数量限定で、コレクターもいるので売り切れていることも多いのですが、興味のある方は窓口で聞いてみて。
交通カードを使ってみよう
それでは実際にカードで乗り物に乗ってみましょう〜。交通カードを使えるのは、地下鉄、タクシー、バス、BRT、エアポートバス、リニアモーターカー、渡し船です。ほか、旅行者は使わないかもですが、駐車場料金、高速料金、ガソリンなどの支払いも可能だそう。まずは地下鉄の乗り方から見ていきましょう。
※より詳しい乗り方は、各項目にリンクした記事をご覧ください。
改札のここにタッチして入退場します
<地下鉄>改札を入るときに指定の場所にタッチします。改札を出るときも同じようにタッチします。残高がない場合は、1度だけマイナスのまま改札を出ることができます。料金所で清算するのではなく、出てからチャージするシステムです。
メーター部分にカードの読み取り機がついています
<タクシー>目的地に着いたら運転手にカードを渡し、メーターにタッチして料金を差し引いてもらいます。このとき、運転手がメーターを上げてしまうと現金でしか支払えなくなってしまいます。着いたと同時にさっと運転手にカードを渡せるようにしておきましょう。支払い後には領収書をもらっておくこと。カードの残高などもわかって便利です。
乗った時にここにタッチ
<バス/BRT>乗車時、ドア付近の指定パネルにタッチします。降りるときはタッチ不要。そのまま降ります。郊外行きの長距離バス、浦東国際空港のエアポートバスなどでは、車掌さんがカード読み取り機を持ってくるので、出発してから車掌さんにカードを渡して支払います。
改札は地下鉄と同じ方式
<リニアモーターカー>地下鉄と同じように改札にタッチして入り、出るときもタッチします。カードを利用すると運賃が10元OFFに!
渡し船乗り場。改札は地下鉄とほぼ同じ
<渡し船>こちらも地下鉄と同じように、船乗り場入り口の改札にタッチして入ります。出るときも同じです。
料金をチャージしよう
残高が減ってきたら料金をチャージします。チャージできるのは主要地下鉄駅、コンビニ(「可的」「好徳」)、郵便局です。窓口に交通カードとチャージしたい金額を渡せばOK。
各駅のこのブースでチャージ可能
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左の白いパネルのチャージ機がレジにあるコンビニでもできます
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並ばずスピーディーにチャージできます
<そのほかのチャージ方法>2017年現在、一部の駅窓口ではチャージできないところが増えています(すべてではないのでご安心を)。主流になっているのは「CVM自助機」。中国の銀行のカード(銀聯カード)を持っている方は試してみて。
旅行者のための銀行のカードの作り方は、以下の記事で解説しています。
交通カードを返却しよう
この表示がある場所で返却できます
カードの有効期限は5年です。5年以内に上海に来ることはないという方は、カードの返却が可能。デポジットの20元も戻ってきます。返却の条件は、カードを折り曲げたり破損したりしていないこと、そして一般カード(普通卡)であることです。ディズニーなどの絵柄付きカードは返却できないので、記念に持ち帰りましょう。また、返却窓口は購入窓口とは違うのでご注意を。旅行者の皆さんに便利な返却窓口は以下です。
購入も返却もできる、浦東国際空港のリニアモーターカー切符売り場
○浦東国際空港内リニアモーターカー切符売り場
○地下鉄1、2、8号線「人民広場」駅19号出口付近窓口
○地下鉄2、7号線「静安寺」駅5号出口付近窓口
※ほか、数路線が乗り入れている主要駅(「徐家匯」駅、「世紀大道」駅、「中山公園」駅など)、浦東発展銀行、大型の郵便局でも返却可能です。「虹橋国際空港」は、第二ターミナルと「上海虹橋駅」のみですので、羽田便発着の第一ターミナル利用の場合は市内の地下鉄駅での返却をお勧めします。
また、返却時はカード内の残高を10元以内にしておきましょう。10元以上の残高は5%を引かれた額が返却されます。たくさん使うかどうか、検討してからチャージ額を決めた方がいいかも。
交通カードQ&A
ナビが旅行者の方に普段よく聞かれる疑問をまとめてみました。
いろいろな情報がわかるアプリが便利
Q:数年前に上海で買ったカード。まだ生きているか、残高があるのか知りたい。A:「上海交通卡(SPTCC)」のアプリをダウンロードしてみて。最初のページの上「余额查询(残高照会)」に、自分のカードに印字されている番号を入力すると残高が出てきます。反応しなければ期限切れということかも。このアプリ、GPSで最寄りのチャージ可能スポット、カード返却可能なスポットを検索できたりと、とても便利。カードと合わせてご利用を。
「静安寺」駅のここでも修理受付てます
Q:地下鉄の改札を通れない! カードが反応しない?A:滅多にないトラブルですが、カードに不具合が発生することもゼロではないと思います。修理が必要な場合は、上でご紹介したカード返却窓口で修理可能。折り曲げ、破損など故意に壊されたものでない場合は、新しいカードに現在のチャージ額を入れ換えてもらえます。自分で曲げたり折ったりしてしまった場合は、15元の手数料で交換可能とのこと。ただし交換に一週間ほどかかるようなので、20元で新しく買ったほうがいいかもですね。
頻繁に地下鉄やバスに乗るならとてもお得
Q:上海のバスの運賃は一律2元ですよね? 残高を見たら1元しか引かれていないようです。A:交通カードの割引サービスです。地下鉄とバスは、降りてから120分以内に再乗車すると1元OFFに! 120分なら観光や食事を十分楽しめますよね。また、地下鉄は1ヶ月内に70元分以上乗ると、その月内の残りの運賃が10%OFFになります。あと、先ほどもご紹介しましたが、リニアモーターカーは片道10元も割引になります。利用する方は交通カード必須!
改札横に身長計があります
Q:子供と乗る場合はどうすればよいですか?A:上海の地下鉄は、身長130cm以下の子供は無料、それ以上は大人料金(個別に交通カードが必要)です。130cm以下の子供の単独乗車は禁止。大人一名につき、130cm以下の子供二名まで連れて乗車が可能です。地下鉄の駅構内に身長計があるので、測ってみてください。
蘇州の地下鉄をたくさん利用するなら、蘇州の交通カード「蘇州通」が便利
Q:蘇州や杭州にも行く予定です。地方で使えるカードもあると聞きました。A:交通カードの公式サイトにも蘇州、杭州で使えるいろいろなカラーのカードの紹介があるのですが、2017年現在主流なのは紫のカードのみ。このカードは、無錫、紹興、昆山、寧波などで使えるのですが、なぜか旅行者に人気の蘇州、杭州では対応していません。念のため、2か所の販売カウンターで聞いてみましたが、どちらも「蘇州、杭州で使えるカードはありません」との回答でした。
Q:地下鉄の窓口に、交通カードではない「上海都市旅遊卡」や「一日票」「三日票」などのカードの広告が貼ってありました。違いはなんですか? いちばんお得なのはどれですか?
A:以下、それぞれのカードについてまとめてみました。どういう旅にしたいかでお得度は変わってきます。
都市旅遊卡
<上海都市旅遊卡>購入方法、デポジットの金額、使い方などは交通カードと同じです。違いは、特約店舗での買い物と、指定の観光地でチケットが買えること。以下、カードを利用できる主な店舗、施設です。これらのお店、スポットに行く予定がない人には特にメリットはありません。
<一日票/三日票>
一日票は購入時から24時間乗り放題で18元、三日票は72時間45元。元を取ればとてもお得なカードですが、使えるのは地下鉄だけなのがネック。タクシーやバスに乗るには現金が必要になるため、結局は交通カードも必要な状態になってしまいます。「地下鉄で途中下車の旅を楽しむ」など、地下鉄メインの旅をする方にはぜひお勧めのカードです。
いかがでしたか? 上海の交通機関を利用するにはとにかく小銭が必要です。バスのなかには両替機がありませんし、お釣りを用意していないタクシーの運転手もいます。「日本と違って不便!」とストレスを溜める前に交通カードの入手を。現地の人が普段使っているツールを使ってみることも旅の醍醐味ですよね。ぜひ皆さんも、交通カードで気ままな街歩きを楽しんでください。
以上、上海ナビがお伝えしました。
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上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。
記事登録日:2017-11-16